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メルセデスベンツのアドブルー補充費用や補充口、注意点などを解説
メルセデス・ベンツのディーゼル車に乗り始めると、BlueTECと呼ばれるクリーンディーゼルシステムに必要なアドブルーの扱い方が気になるものです。EクラスやCクラス、Vクラス、GLE、Gクラスなど車種ごとに搭載されるタンク容量や補充口の位置が異なるため、一律の情報ではなく自分の車両に合った知識が必要になります。
また、メルセデスのアドブルー残量警告はユニークで、残り1,600kmを下回ると計器クラスターに100km刻みのカウントダウンが表示され、残り800kmで「エンジンが始動できなくなります」の警告が出る仕組みです。メンテナンスプラスに加入していれば補充が無料になるなど、コスト面での選択肢も複数あります。
この記事では、BlueTEC搭載車のアドブルー対応エンジンと車種、タンク容量の幅、独自のカウントダウン警告、補充口の位置、ディーラー・メンテナンスプラス・DIYのコスト比較までを解説します。
このページの内容
- ベンツのBlueTECとアドブルーの関係
- BlueTECは尿素SCRシステムのメルセデス独自名称
- OM642・OM651エンジン搭載のディーゼル車が主な対象
- ガソリン車やマイルドハイブリッドモデルには不要
- ベンツのアドブルー対応車種
- Eクラス・Cクラス・CLSクラスなどセダン系
- Vクラス・GLE・GLS・Mクラスなど大型ワゴン/SUV系
- Gクラス(Gワーゲン)など特殊モデル
- ベンツの車種別アドブルータンク容量の目安
- Cクラスの容量目安
- Eクラスの容量目安
- GクラスやGLS/GLEなど大型モデルの容量目安
- ベンツのアドブルー残量警告とカウントダウン表示
- 残1,600km以下で100km刻みカウントダウン開始
- 残800kmで「エンジン再始動不可」警告が表示される
- 走行可能距離0kmでエンジン停止後は再始動不可
- ベンツのアドブルー補充口の位置と補充方法
- 給油口の下に補充口があるタイプ
- スペアタイヤ格納位置近くに補充口があるタイプ
- 補充の基本手順と注意点
- ベンツのアドブルー補充費用(ディーラー・メンテプラス・DIY)
- ディーラー補充の費用目安
- メンテナンスプラス加入時は補充無料
- DIY通販補充の費用目安
- ベンツのアドブルーに関するよくある質問
- Cクラス220dにもアドブルーは必要か
- アドブルーカウントダウンが始まったら何キロ走れるか
- 補充したのにエンジンが再始動できない場合の対処法
- 並行輸入車でもアドブルーは補充できるか
ベンツのBlueTECとアドブルーの関係
ベンツのクリーンディーゼル車に搭載されているBlueTECは、排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)をアドブルーで化学的に還元する仕組みです。アドブルーとは、高純度尿素32.5%を含む水溶液で、欧州規格ISO22241に適合した排出ガス浄化用の補給液を指します。BlueTECの仕組みとアドブルーが必要な車両の条件を理解するために、以下の3つのポイントに分けて解説します。
- BlueTECは尿素SCRシステムのメルセデス独自名称
- OM642・OM651エンジン搭載のディーゼル車が主な対象
- ガソリン車やマイルドハイブリッドモデルには不要
それぞれBlueTECの技術的背景、対象となるエンジン型式、逆にアドブルー補充が不要な車両を知ることにより、自分のベンツがどちらに該当するかを正しく判断できます。
それでは各項目について、詳しく解説していきます。
BlueTECは尿素SCRシステムのメルセデス独自名称
BlueTECは、尿素SCR(選択触媒還元)システムに対してメルセデス・ベンツが付けた独自の呼称です。SCRとは、Selective Catalytic Reductionの略で、排気ガスに尿素水溶液を噴射し、触媒上でNOxを無害な窒素と水に変換する技術を指します。メーカーごとに呼び方が異なり、ベンツはBlueTEC、他社ではBluemotionやBlueHDiなどの名称が使われます。
BlueTECの主な特徴は、以下の通りです。
- アドブルーを用いた尿素SCR方式
- NOxを窒素と水に還元
- ユーロ6などの排出ガス規制に対応
- メルセデス独自のクリーンディーゼル名称
ベンツのディーゼルモデルでアドブルー補充指示が出るのは、このBlueTECシステムが常に作動し、アドブルーを消費し続けているためです。アドブルーが切れるとシステムが機能せず、規制値を満たせないため、メーカーはエンジン再始動を制限する仕様になっています。
AUS 32 is the aqueous urea solution which is used as NOx reduction agent for diesel engines employing Selective Catalytic Reduction (SCR) converter technology.
出典:ISO 22241-1:2019 - Diesel engines - NOx reduction agent AUS 32
OM642・OM651エンジン搭載のディーゼル車が主な対象
ベンツでアドブルー補充が必要になるのは、主にOM642型およびOM651型のディーゼルエンジン搭載車です。OM642はV型6気筒3.0Lディーゼル、OM651は直列4気筒2.2Lディーゼルを指すエンジン型式で、どちらもBlueTEC仕様としてEクラスやCクラス、Vクラス、GLE、GLSなど幅広いモデルに搭載されています。新しい世代ではOM654(直4 2.0L)やOM656(直6 3.0L)などの後継エンジンもBlueTEC系に位置づけられます。
以下は、代表的なBlueTEC対応エンジンと主な搭載モデルをまとめた表です。
| エンジン型式 | 仕様 | 主な搭載車種 |
|---|---|---|
| OM642 | V6 3.0Lディーゼル | Eクラス、GLEクラス、GLSクラス、Gクラス |
| OM651 | 直4 2.2Lディーゼル | Cクラス、Eクラス、Vクラス |
| OM654 | 直4 2.0Lディーゼル | 新型Cクラス、新型Eクラス |
同じEクラスやCクラスでも、年式やグレードによって搭載エンジンが異なるため、車検証のエンジン型式欄で確認するのが確実です。OM〜から始まる型式番号が記載されている車両は、BlueTEC搭載のアドブルー補充対象と判断できます。
ガソリン車やマイルドハイブリッドモデルには不要
ベンツのガソリン車や、ディーゼルではないマイルドハイブリッドモデルの多くはアドブルー補充が不要です。マイルドハイブリッドとは、ガソリンエンジンに小型モーターとバッテリーを組み合わせてエンジン負荷を軽減する仕組みで、ベンツではEQ Boostの名称で展開されています。ガソリンエンジン主体のEQ Boost車はSCRシステムを使わないため、アドブルーの補充口自体が装備されていません。
アドブルーが不要な主なモデル傾向は、以下の通りです。
- ガソリンエンジン搭載モデル
- ガソリン主体のEQ Boost仕様
- EQシリーズの電気自動車(EV)
- PHEVのうちガソリンエンジン仕様
一方で、ディーゼル仕様のマイルドハイブリッド(例:E220d 4MATIC+など)はBlueTECシステムを併用するため、アドブルー補充が必要です。自分の車両がディーゼルかガソリンか、車検証の燃料欄で「軽油」となっていればアドブルーの補充対象、「ガソリン」や「電気」であれば不要と判断するのが最もシンプルな見分け方になります。
ベンツのアドブルー対応車種
メルセデス・ベンツのBlueTEC搭載車は、セダン系から大型SUV、特殊モデルまで幅広くラインナップされており、アドブルー補充が必要な車種は以下の3カテゴリに大別できます。自分の愛車がどのカテゴリに該当するかを把握することによって、タンク容量や補充口位置を調べる際の指針になります。
- Eクラス・Cクラス・CLSクラスなどセダン系
- Vクラス・GLE・GLS・Mクラスなど大型ワゴン/SUV系
- Gクラス(Gワーゲン)など特殊モデル
それぞれのカテゴリで搭載されるエンジンや型式が異なり、型式によってタンク容量や補充口位置にも違いが生じます。中古車を購入した場合や並行輸入車の場合、型式を確認しておくことによって、後続のセクションで解説するタンク容量や補充方法を正しく適用できます。
それでは各カテゴリについて、詳しく解説していきます。
Eクラス・Cクラス・CLSクラスなどセダン系
セダン系のBlueTEC対応モデルは、メルセデス・ベンツのディーゼルラインナップで最もボリュームが大きく、日本国内でも流通台数が多い車種群です。型式はEクラスがW212・W213の後期モデル、CクラスがW205、CLSがC218・X218に該当し、いずれも尿素SCRシステムを搭載してアドブルーを消費する仕様になっています。
以下は、セダン系BlueTEC対応車種と代表的な型式の対応表です。
| 車種 | 代表型式 | 備考 |
|---|---|---|
| Eクラス | W212/W213 | セダン・ワゴン両対応 |
| Cクラス | W205 | 220dなどが該当 |
| CLSクラス | C218/X218 | 4ドアクーペ形状 |
型式とは、メルセデス・ベンツ社内で車両の世代やボディ形状を識別するために付与される開発コードのことで、車検証の「型式」欄や車両右下のラベルで確認できます。同じEクラスでも世代によってタンク容量や補充口位置が異なるため、補充作業の前には必ず自車の型式を確認することが重要です。
Vクラス・GLE・GLS・Mクラスなど大型ワゴン/SUV系
大型ワゴンやSUV系のBlueTEC対応モデルは、車両重量が重くディーゼルエンジンとの相性が良いため、メルセデスのラインナップでも主力に位置付けられています。VクラスはW447、MクラスおよびGLEクラスはW166・C292、GLクラスおよびGLSクラスはX166が代表型式で、いずれもOM642系のV6ディーゼルやOM651系の直4ディーゼルを搭載しています。
以下は、大型ワゴン/SUV系BlueTEC対応車種と代表的な型式の対応表です。
| 車種 | 代表型式 | ボディ |
|---|---|---|
| Vクラス | W447 | 大型ミニバン |
| Mクラス/GLE | W166/C292 | ミドルSUV/クーペSUV |
| GL/GLS | X166 | フルサイズSUV |
MクラスからGLEクラスへの名称変更は2015年のメルセデス命名規則改定によるもので、W166系は両方の名称で流通しています。車両重量が重い大型SUVほど排出されるNOx量も多くなるため、アドブルー消費ペースがセダン系よりやや早まる傾向があります。
Gクラス(Gワーゲン)など特殊モデル
Gクラスは通称Gワーゲンと呼ばれる本格クロスカントリー4WDで、BlueTEC搭載のG350dなどがアドブルー補充対象になります。代表型式はW463で、初代から続くラダーフレーム構造を維持しつつ、現行世代ではOM642系V6ディーゼルや直6ディーゼルを組み合わせて尿素SCRを搭載する構成に進化しています。
Gクラスの特殊性として、以下の点を押さえておくと補充作業の際に迷いません。
- 車両構造がラダーフレームで独特
- スペアタイヤが背面ドア側に装着される
- タンク容量は新型G350dで約15L
- 型式W463は世代により仕様差が大きい
ラダーフレームとは、はしご状の頑丈なフレームにボディを載せる古典的な車両構造のことで、オフロード走破性に優れる反面、補機類のレイアウトが乗用車と大きく異なる傾向があります。Gクラスはこの構造の影響で、アドブルー補充口の位置もセダン系SUVとは異なる場所に設けられているため、取扱説明書で位置を確認してから作業することが推奨されます。
メルセデス・ベンツのクリーンディーゼルエンジンは、厳しい排出ガス規制をクリアするために、尿素SCRシステム(BlueTEC)を採用しています。
出典:メルセデス・ベンツ日本公式サイト
ベンツの車種別アドブルータンク容量の目安
メルセデス・ベンツのBlueTEC搭載車では、アドブルータンクの容量が車種と年式、搭載エンジン、仕向け地の仕様によって大きく異なります。走行1,000kmあたり約1L前後の消費量が目安とされているため、タンク容量の違いは補充頻度の差に直結する要素です。以下の3つの視点で、代表的なモデルの容量の目安を整理します。
- Cクラスの容量目安
- Eクラスの容量目安
- GクラスやGLS/GLEなど大型モデルの容量目安
それぞれのクラスには複数の世代と仕様が存在し、同じ「Cクラス」でも世代や仕向け地によって容量の記載が異なる傾向があります。そのため、記載の数値は一般的な情報源から確認できる目安値であり、自車の正確な容量は必ず取扱説明書やディーラーで確認してください。
それでは各項目について、詳しく解説していきます。
Cクラスの容量目安
Cクラス(W205系など)のアドブルータンクは、ソースによって容量の記載に幅があり、おおむね10L前後から25L前後までと見解が分かれています。これはマイナーチェンジや仕向け地仕様、搭載エンジン(OM651系の直列4気筒ディーゼルなど)の違いによるものと考えられます。OM651とは、メルセデス・ベンツが展開する直列4気筒2.2Lクラスのディーゼルエンジンで、C220dなどBlueTEC搭載車の主力ユニットです。
Cクラスの容量目安を整理すると、以下の通りです。
| 情報源の区分 | 容量目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 小容量の記載 | 約12L前後 | 年式・仕様により |
| 大容量の記載 | 約24.5L前後 | 年式・仕様により |
| 消費の目安 | 1,000kmで約1L | 走行条件で変動 |
容量の幅が大きいため、自車の正確なタンク容量は取扱説明書の記載を確認するか、正規ディーラーに問い合わせるのが確実です。補充タイミングは後述のカウントダウン表示で把握できるため、容量そのものより残走行可能距離を基準に考えるほうが実用的です。
Eクラスの容量目安
Eクラス(W212/W213系など)のアドブルータンクは、一般的に約20L前後とされるケースが多く、Cクラスよりやや大きめの容量が確保される傾向があります。EクラスにはOM651系の直列4気筒ディーゼルに加え、E350 BlueTECなどに搭載されるOM642系のV型6気筒3.0Lディーゼルがあり、より排気量の大きいエンジンほどアドブルー消費量も増えるため、タンク容量にもゆとりを持たせた設計です。
Eクラスの容量と運用の目安は、以下の通りです。
- 参考容量:約20L前後(年式・仕様で変動)
- 1,000kmで約1L消費が目安
- 1回の満タン補充で数千km走行が可能
- 正確な容量は取扱説明書で確認
Eクラスは長距離移動での使用も多いモデルですが、アドブルーの補充頻度は残走行可能距離の表示に従うのが基本です。車検時にディーラーで補充しておけば、日常的には意識する必要が少ないレベルの容量が確保されています。
GクラスやGLS/GLEなど大型モデルの容量目安
Gクラス(W463系)やGLSクラス(X166系)、GLEクラス(W166/C292系)など大型SUVでは、車両サイズに対してタンク容量が必ずしも大きいわけではない点が特徴です。新型G350d(W463系)のアドブルータンクは約15Lとされており、車格から想像するよりコンパクトな容量設計です。ボディの大きさや車両重量から燃費・アドブルー消費ともに厳しめの条件となりがちで、その分補充頻度が上がる可能性があります。
大型モデルの容量目安は、以下の通りです。
| モデル | 容量目安 | 備考 |
|---|---|---|
| G350d(W463) | 約15L | 年式・仕様で変動 |
| GLE(W166/C292) | 要取説確認 | V6ディーゼル搭載 |
| GLS(X166) | 要取説確認 | 大排気量で消費多め |
大型SUVでは走行距離あたりの消費が多くなる傾向があり、結果として補充サイクルが短くなりやすい点に留意してください。いずれのモデルでも、正確な容量値と推奨補充量は取扱説明書の指示に従い、不明点は正規ディーラーに確認するのが安全です。
ベンツのアドブルー残量警告とカウントダウン表示
メルセデス・ベンツのBlueTEC搭載車では、アドブルーの残量が少なくなると計器クラスターに独自のカウントダウン表示が段階的に現れます。BlueTECとは、尿素SCRシステムを使ってディーゼルエンジンの排ガスを浄化するメルセデス独自のクリーンディーゼル技術のことで、アドブルーの枯渇を検知して警告を出す仕組みが組み込まれています。国産ディーゼル車にはない3段階の警告シーケンスがあり、以下の3段階を順番に知っておくと慌てず対処できます。
- 残1,600km以下で100km刻みカウントダウン開始
- 残800kmで「エンジン再始動不可」警告が表示される
- 走行可能距離0kmでエンジン停止後は再始動不可
それぞれの段階で表示内容と運転者が取るべき対応が異なり、見落とすと走行不能に陥る特徴があります。以下の比較表でカウントダウンの3段階を整理しました。
| 段階 | 残走行距離 | 表示内容 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 1,600km以下 | 100km刻みカウントダウン |
| 第2段階 | 800km以下 | 再始動不可の警告 |
| 第3段階 | 0km | エンジン停止後は再始動不可 |
この段階的な警告は、補充のタイミングを逃さないための安全設計です。それでは各項目について、詳しく解説していきます。
残1,600km以下で100km刻みカウントダウン開始
ベンツのBlueTEC搭載車では、アドブルー残量による走行可能距離が1,600kmを下回ると、計器クラスター(メーターパネル内の液晶ディスプレイのこと)に100km刻みのカウントダウン表示が始まります。一般的な国産ディーゼル車が「残量警告灯が点灯するだけ」の表示にとどまるのに対し、メルセデスは具体的な残走行距離を数値で示してくれる点が特徴です。
第1段階で把握しておきたいポイントは、以下の通りです。
- 表示開始は残1,600km以下
- 100km単位で数値が減少
- 走行距離の目安を把握可能
- 補充計画を立てやすい
この段階ではまだエンジン始動に制限はかからないため、慌ててガソリンスタンドに駆け込む必要はありません。次回のディーラー入庫時やメンテナンスプラスでの補充、またはDIYでの通販購入といった選択肢を落ち着いて検討できる猶予期間と位置付けられています。
残800kmで「エンジン再始動不可」警告が表示される
カウントダウンが進み、残走行可能距離が800kmを下回ると、計器クラスターに「エンジンが始動できなくなります」という趣旨の警告メッセージが表示されます。これはアドブルーの枯渇が近づいていることを運転者に強く知らせるための第2段階の警告で、補充の実施を強く推奨する内容です。
第2段階で表示される警告の意味と対応を、以下の表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示開始 | 残800km以下 |
| 警告内容 | エンジン始動不可の予告 |
| 推奨対応 | 速やかに補充を実施 |
| 走行可否 | 走行は継続可能 |
この段階でも走行自体は引き続き可能ですが、次にエンジンを停止してから再始動しようとした際、残量が0kmに到達していると始動できなくなる可能性があります。長距離移動や遠出を控えている場合は、この警告を見た時点でディーラー予約や補充用アドブルーの購入に動くのが安全です。
走行可能距離0kmでエンジン停止後は再始動不可
カウントダウンが進行し走行可能距離が0kmに到達すると、走行中はそのまま継続できますが、一度エンジンを停止した後は再始動不可となります。これはBlueTECシステムが尿素SCRによる排ガス浄化を継続できない状態でのエンジン始動を禁止する設計になっているためで、国産ディーゼル車と同様の仕様です。
0km到達後の状態と対応については、以下の通りです。
- 走行中の継続走行は可能
- エンジン停止後は再始動不可
- 補充後にエンジン始動が復帰
- ロードサービスの利用を検討
万が一0kmに到達してしまった場合でも、アドブルーを補充すれば再びエンジンは始動できます。ただし給油所のガソリンスタンドで対応してもらえないケースや、補充後も警告が解除されるまで一定時間かかる車種もあるため、ディーラーやロードサービスへの相談が確実な対処法となります。
ベンツのアドブルー補充口の位置と補充方法
メルセデス・ベンツのアドブルー補充口は、車種によって大きく異なる2つのタイプに分かれており、自分の車両の補充口を把握しておくことが補充作業の第一歩です。ここでは、補充口の代表的な2タイプと、実際に補充する際の基本手順と注意点を、以下の3つに分けて解説します。
- 給油口の下に補充口があるタイプ
- スペアタイヤ格納位置近くに補充口があるタイプ
- 補充の基本手順と注意点
いずれのタイプもアドブルー補充口は青色のキャップで識別でき、軽油の給油口(黒や緑のキャップ)と見分けられる設計になっています。誤注入はSCRシステムの故障やインジェクタ腐食につながるため、補充前にキャップ色と位置の確認は欠かせません。
それでは各項目について、詳しく解説していきます。
給油口の下に補充口があるタイプ
Eクラス(W212/W213)を代表に、多くのメルセデス車では給油リッドを開けた際に、軽油の給油口の真下または隣に青キャップのアドブルー補充口が並んで配置されています。給油と同じ位置で補充できるため、ガソリンスタンドでも作業しやすいタイプです。
このタイプの補充口の特徴は、以下の通りです。
- 給油リッド内に軽油口と並列で配置
- 青キャップで軽油口と区別できる
- 立った姿勢で補充作業が可能
- 専用ノズルや市販ボトルの注ぎ口を挿入しやすい
この配置は視認性が高く、ディーラーやスタンドでの補充作業がスムーズに進みやすい点がメリットです。ただし、軽油口と近接しているため、キャップの色(青=アドブルー、黒や緑=軽油)を必ず確認してから注入することが、誤注入を防ぐ最大のポイントになります。
スペアタイヤ格納位置近くに補充口があるタイプ
Cクラス(W205)の一部モデルなどでは、トランクを開けてラゲッジボード下のスペアタイヤ格納スペース付近に、青キャップのアドブルー補充口が配置されているケースがあります。給油リッドの中には軽油口しかなく、リア側から補充する設計です。
このタイプの補充口の特徴は、以下の通りです。
- トランク内のラゲッジボード下に配置
- ラゲッジボードやカバーを外して補充
- スペアタイヤ格納位置の周辺にキャップあり
- 給油口側には補充口がないため初見で戸惑いやすい
初めて補充する場合、給油口周辺を探しても見つからず戸惑うケースが多いのがこのタイプです。取扱説明書で補充口の位置を事前に確認しておくか、ディーラーで現車確認を受けてから補充すると、無駄な作業やキャップの閉め忘れを防げます。
補充の基本手順と注意点
アドブルーの補充は、誤注入と容量超過に注意しながら正しい手順で行えば、DIYでも安全に作業できます。以下は、メルセデス・ベンツでの基本的な補充手順です。
- エンジンを停止する
- 補充口の位置を確認
- 青キャップを反時計回りで外す
- 専用ノズルを差し込む
- ゆっくり注入する
- 満量前で止める
- キャップを時計回りで閉める
- 数分後にエンジン始動
手順のなかでも特に注意すべきポイントは、容量超過と誤注入の回避です。以下に、補充時の主な注意点をまとめました。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 容量超過 | オーバーフローするとセンサー誤作動の原因 |
| 誤注入 | 軽油タンクへの誤注入はSCR系に重大損傷 |
| キャップ色 | 青=アドブルー、必ず色を確認 |
| こぼれ対処 | 塗装面に付着したら水でしっかり洗浄 |
| 始動待ち | 補充直後はシステム認識に数分要する |
アドブルーは尿素水溶液のため、塗装やメッキ部品に付着したまま放置すると白く結晶化して腐食の原因になります。こぼした場合はすぐに水で洗い流し、補充後はエンジン始動前に数分待つことで、車両側のシステムが新しいアドブルー残量を正しく認識します。
ベンツのアドブルー補充費用(ディーラー・メンテプラス・DIY)
メルセデス・ベンツのアドブルー補充費用は、どこで補充するかによって大きく変わります。正規ディーラーでの補充、メンテナンスプラスの利用、DIYでの通販購入という3つの選択肢があり、それぞれにコストと手間のバランスが異なる特徴があります。補充方法は、以下の3つです。
- ディーラー補充の費用目安
- メンテナンスプラス加入時は補充無料
- DIY通販補充の費用目安
それぞれの方法にはコスト面だけではなく、作業の手間や保証面での違いもあり、自分のカーライフに合わせて選ぶことが大切です。3つの方法を俯瞰すると、以下のような棲み分けになります。
| 補充方法 | 費用目安 | 手間 |
|---|---|---|
| ディーラー | 約4,089円〜10,000円超 | 持ち込みのみ |
| メンテプラス | 加入期間中は無料 | 持ち込みのみ |
| DIY通販 | 20Lで約3,200円 | 自分で補充 |
※価格は販売時期・流通状況・店舗によって変動します。それでは各項目について、詳しく解説していきます。
ディーラー補充の費用目安
メルセデス・ベンツの正規ディーラーでアドブルーを補充する場合、費用は車種や補充量、店舗によって幅があります。参考価格として、補充費用は約4,089円から10,000円超までが目安で、タンク容量が大きい車種ほど総額も高くなる傾向があります。工賃を含めた作業料として請求されるケースが一般的で、点検入庫のついでに依頼すると費用を抑えられる場合もあります。
ディーラー補充の特徴は、以下の通りです。
- 純正品質のアドブルーを使用
- こぼれや誤補充のリスクが低い
- 補充作業は整備士に一任できる
- 車種により総額に大きな差が出る
費用面ではDIYより割高ですが、輸入車特有のセンサーリセットや警告表示の確認までまとめて任せられる安心感があります。Cクラスのように約12Lとされる車種と、Cクラスで24.5Lとするデータがある車種、EクラスやGLSのように20L以上の大容量車種とでは補充総額が変わるため、事前に見積もりを取ることがおすすめです。
※価格は販売時期・流通状況・店舗によって変動します。公式のメンテナンスプログラムとして、メルセデス・ベンツ日本は補充を含む定期整備サービスを案内しています。
メルセデス・ベンツ メンテナンスプラスは、新車登録時から3年目以降の定期的な点検・整備費用を、あらかじめ定められた価格でご提供するメンテナンスプログラムです。
出典:メルセデス・ベンツ日本 - メンテナンスプラス
メンテナンスプラス加入時は補充無料
メルセデス・ベンツが提供するメンテナンスプラスに加入している期間中は、アドブルーの補充費用が含まれており追加費用なしで補充できます。新車登録後36ヶ月から59ヶ月の期間を対象とするプログラムで、定期点検や消耗部品の交換に加え、アドブルー補充も定額パッケージに含まれる仕組みです。加入済みのオーナーにとっては、ディーラー補充を選ぶ最も経済的な方法になります。
メンテナンスプラスに含まれる主なサービスは、以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象期間 | 新車登録後36ヶ月〜59ヶ月 |
| 定期点検 | 指定の法定点検や推奨点検 |
| 消耗部品 | ワイパーやフィルター等の交換 |
| アドブルー | 期間中の補充が含まれる |
※サービス内容や対象期間は契約条件・時期によって変動するため、最新の案内は正規ディーラーで確認してください。加入時期を逃した場合でも延長プランが用意されているケースがあり、長くBlueTEC搭載車に乗り続ける予定であればトータルコストを抑える選択肢となります。
DIY通販補充の費用目安
アドブルーは市販品として通販サイトで購入でき、自分で補充すれば費用を大きく抑えられます。参考価格として、20L入りのポリタンクで約3,200円前後が目安となり、ディーラー補充と比べて数分の一のコストで済みます。Eクラスの20Lタンクであればほぼ1回の補充分に相当し、容量の大きいCクラスやGLSでも2〜3回分をまとめて確保できる価格帯です。
DIY補充を選ぶ際に押さえておきたいポイントは、以下の通りです。
- ISO22241規格適合品を選ぶ
- ノズル付き容器が扱いやすい
- こぼした場合は水で洗い流す
- ボディ塗装面への付着に注意
ISO22241規格とは、ディーゼルエンジンの排ガス浄化に使う尿素水溶液(AUS32)の品質を定めた国際規格のことで、BlueTEC搭載車を含む尿素SCRシステム全般で要求される基準です。規格適合品であれば国内メーカーの製品でも問題なく使用でき、アドブルーという名称はドイツ自動車工業会の登録商標ですが、同等品質の尿素水も同じ用途で使えます。
ISO 22241-1:2019 specifies the quality characteristics of the NOx reduction agent AUS 32 (aqueous urea solution 32,5 %) that is needed to operate SCR converters in motor vehicles.
出典:ISO 22241-1:2019 - Diesel engines — NOx reduction agent AUS 32
※価格は販売時期・流通状況によって変動します。DIY補充では注ぎ口からこぼさない作業と、補充後の警告表示が自動で消えるまでの走行確認が必要で、手間を許容できるユーザーにとってはコスト面で最も有利な選択肢になります。
ベンツのアドブルーに関するよくある質問
メルセデス・ベンツのアドブルーに関しては、具体的な車種やトラブル対応について疑問を持たれる方が多いです。ここでは、特に相談の多い4つの質問を取り上げ、BlueTECの仕様や実務的な対処法を踏まえて回答していきます。
Cクラス220dにもアドブルーは必要か
Cクラス220d(W205系など)はOM651ディーゼルエンジンを搭載したBlueTEC車のため、アドブルーの補充が必要です。BlueTECとは、尿素SCRシステムを用いてディーゼル排ガスのNOxを無害化するメルセデス独自のクリーンディーゼル技術で、220dはその適用モデルに含まれます。
Cクラス220dに関するポイントは、以下の通りです。
- 搭載エンジンはOM651系ディーゼル
- BlueTEC(尿素SCR)を採用している
- アドブルー補充は必須項目
- 補充口の位置は年式により異なる
ガソリンモデルのC180やC200とは異なり、220dはディーゼル車のためアドブルー残量管理を怠ると再始動不可のリスクがあります。年式によってタンク容量や補充口の位置が変わるため、取扱説明書または整備手帳で自車の仕様を確認してから補充することをおすすめします。
アドブルーカウントダウンが始まったら何キロ走れるか
メルセデス・ベンツでは、アドブルーの走行可能距離が残り1,600kmを下回ると、計器クラスターに100km刻みのカウントダウン表示が始まります。カウントダウン開始時点ではまだ余裕がありますが、段階的に警告の深刻度が上がっていく仕組みです。
カウントダウンの段階ごとの状態は、以下の通りです。
| 残走行距離 | 状態 |
|---|---|
| 1,600km以下 | 100km刻みのカウントダウン開始 |
| 800km以下 | エンジン再始動不可の警告表示 |
| 0km到達後 | エンジン停止後は再始動不可 |
カウントダウンが始まった時点で、遅くとも残800kmの警告到達前に補充しておくのが安全です。0kmに達する前に補充すれば通常通り走行を継続できますが、0km到達後にエンジンを停止すると再始動できなくなるため、早めの対応を徹底してください。
補充したのにエンジンが再始動できない場合の対処法
アドブルーを補充したにもかかわらずエンジンが再始動できない場合、走行可能距離が0kmに達した状態でエンジンを停止したケースが大半です。BlueTEC車は残量0km到達後の停止で再始動不可ロックがかかる仕様のため、単にタンクへ液を足しただけでは解除されないケースがあります。
再始動できない場合のチェックポイントは、以下の通りです。
- 補充量が規定量に達しているか
- 補充したアドブルーがISO 22241適合品か
- 0km到達前に補充を済ませたか
- 警告メッセージの表示内容を確認する
上記を確認しても始動しない場合は、ディーラーや整備工場で診断機(スキャンツール)を用いた品質確認やシステムリセットが必要になることがあります。診断機とは車両の制御ユニットと通信して故障コードの読み出しやリセットを行う専用機器のことで、自力での解除は難しいためロードサービスや整備工場に連絡するのが確実です。
並行輸入車でもアドブルーは補充できるか
並行輸入車のメルセデス・ベンツでも、市販のアドブルーで問題なく補充できます。アドブルーは国際規格ISO 22241で品質が定められた尿素32.5%水溶液で、正規ディーラー車と並行輸入車で異なる液体を使うわけではありません。
並行輸入車の補充に関する選択肢は、以下の通りです。
- カー用品店で店頭購入する
- 通販サイトで10L・20L単位で購入する
- ガソリンスタンドで補充してもらう
- 整備工場に持ち込んで依頼する
This part of ISO 22241 specifies the quality characteristics of the NOx reduction agent AUS 32 (aqueous urea solution) which is needed for the operation of SCR converters installed on-board of vehicles equipped with diesel engines.
出典:ISO 22241-1:2019 - Diesel engines — NOx reduction agent AUS 32
ただし、並行輸入車は正規ディーラーのメンテナンスプラスに加入できないケースが多く、補充作業を外注する場合はディーラー以外の整備工場や量販店で対応することになります。メーター表示が英語やドイツ語のままの車両もあるため、カウントダウン警告の文言と残距離表示の意味を取扱説明書で事前に確認しておくと安心です。
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