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UDのアドブルー添加システム異常の原因と対処法

UDのトラックで走行している際、マルチディスプレイにアドブルーの添加システムに関する異常の警告が表示されてしまった経験はないでしょうか。正しい手順で対処することによって、出力制限や再始動制限への移行を防ぎ、トラブルの拡大を抑えられます。

この記事では、UDの車両でアドブルーに関するエラーが発生した際の具体的な対処手順に加え、警告の意味やロードサポートへの連絡基準まで詳しく解説します。運行中のトラブルで迅速な対応を求めている運転手や運行管理者の方は、ぜひ参考にしてください。


UDのアドブルー添加システム異常への対処手順

警告が表示された場合、まずは状況を正しく把握することが求められます。以下の表に、警告表示に対する基本的な対応手順をまとめました。

手順 対応内容
1 安全な場所への停車とエンジン状態の確認
2 取扱説明書による警告表示の意味の把握
3 公式ロードサポートへの相談と対応依頼

各手順の詳細について、順番に確認してください。どの手順も迅速かつ適切に実行することが、車両トラブルの拡大を防ぐうえで欠かせないポイントとなります。

警告表示に従い安全な場所に停車する

マルチディスプレイに警告メッセージが出た際は、速やかに車両を安全な場所に停車させる対応が必要です。そのまま走行を続けると、ECU(電子制御ユニット)のフェイルセーフ機能により、車種・故障内容によっては、出力制限がかかり、最終的には自走が困難になる可能性があります。

停車操作の完了後は、現状の被害や警告の詳細を確認する作業へ移行します。具体的な確認項目は、以下の通りです。

  • 周囲の安全を確保できる停車位置の選定
  • 警告灯の点灯色やメッセージ内容の記録
  • エンジンの異音や異臭の有無の確認

こうした異常を放置すると大規模な故障に繋がるため、事前に情報を正確に把握しておくことによってスムーズな対応を実現できるでしょう。

取扱説明書の指示を確認する

車両を安全に停車させた後は、車載の取扱説明書を取り出して警告内容と照らし合わせます。取扱説明書には、エラーごとの具体的な指示が明記されています。

取扱説明書を開いて確認すべき主なポイントを、以下にまとめました。

確認項目 確認内容の例
警告の深刻度 サービス工場での点検が必要なレベルかどうかの判断
制限事項 エンジンの再始動が制限される条件の確認
応急処置 AdBlue補充以外は原則として整備工場での対応が必要

SCR(選択触媒還元:尿素水で排気ガスを浄化するシステム)や排気ガス後処理システム関連のトラブルは、専用の故障コード診断機がなければ根本原因を特定できません。自力での解決が難しいと判断した場合は、速やかに専門家への連絡へ移行します。

公式のロードサポートへ連絡する

システムのトラブルが疑われる場合は、UDロードサポートへ連絡して指示を仰ぎます。プロの診断を受けることによって、適切な修理や搬送の手配が可能です。

なお、車両の契約状況やサポートプログラムの加入状況によって、窓口が異なる場合があるため、車検証をお手元に用意してお近くのUDトラックスカスタマーセンター(販売会社)へ連絡することを推奨します。

ロードサポートの窓口へ伝えるべき情報は、以下の通りです。

  • 現在の正確な停車位置と車両の状況
  • ディスプレイに表示されている警告メッセージ
  • 発生前の走行状態や直近の給油の履歴

特にエンジンの再始動が制限されるリスクがあるため、自己判断での操作は控えるのが確実な対応手順です。専門スタッフの到着を待ち、スキャンツールを用いた詳細な診断を受けてください。

UDでアドブルー添加システム異常が起きる原因

UDの車両で添加システムに異常が起きる主な要因を解説します。エラーコードが表示される背景には、尿素水の性質や電子部品の劣化など複数の要素が絡んでいます。

主な原因をまとめた表は、以下の通りです。

主な原因 影響の概要
尿素水の結晶化 インジェクターやホースが詰まり噴射異常が起きる
NOxセンサー等の故障 排気ガスの浄化状態を正しく検知できなくなる
延長ハーネスの腐食 通信障害により電子制御システム全体に影響が及ぶ

この表のように、原因によって、発生する症状や対処法が異なります。自身の状況に照らし合わせながら、適切な対応を取ることが先決です。

尿素水の結晶化がインジェクターを詰まらせる

添加システム異常を引き起こす代表的な要因が、配管やインジェクター内部での尿素水の結晶化です。アドブルーに含まれる尿素は、噴射後の乾燥残留・蒸発・長期放置により、尿素成分が析出し、配管内で結晶化しやすい性質を持っています。

結晶化が進むと、インジェクターの噴射口が徐々に塞がれ、ECUが規定量の噴射ができないと判断してシステム異常として検知します。この状態では、車種や故障内容によっては、出力制限がかかり、業務に支障をきたす可能性は否定できません。

結晶化が引き起こす具体的なトラブルは、以下の通りです。

  • インジェクターの噴射口が塞がる
  • ポンプやホース内部で詰まりが発生する
  • SCR触媒前後で堆積が進行し、NOx浄化性能が低下する

これらの症状が進行すると、出力制限がかかり業務に支障をきたす恐れがあります。結晶化の詰まりはインジェクターの交換が必要になるケースもあるため、早期にサービス工場へ相談することが確実な対処です。

NOxセンサーなどの電子部品が故障する

マフラーに取り付けられたセンサー類の不具合も、警告灯が点灯する原因の一つです。NOxセンサーとは、排気ガスに含まれる窒素酸化物の濃度を計測して排気浄化の状態を監視する電子部品のことで、SCRシステムの正常動作に不可欠な役割を担っています。

センサーが故障すると、実際の浄化能力とは無関係にエラー信号が車両側に送られ、システムが誤った状態と判断する原因となります。また、未燃炭化水素(HC)等によるSCR触媒の被毒や性能低下も、排気後処理システム全体の異常検知につながる要因の一つです。

国土交通省の調査では、SCRシステムの性能低下に関して次の結果が報告されています。

未燃炭化水素(HC)等による触媒の被毒又は触媒の性能低下が原因として考えられると報告された。

出典:国土交通省

センサー不良による影響は、以下の通りです。

  • マルチディスプレイに警告メッセージが表示される
  • 正常なアドブルー噴射量の制御が困難になる
  • エンジン始動が制限されるリスクが高まる

このような電子部品のトラブルは目視で判断しにくいため、専用の診断機を用いた確認作業が欠かせません。気になる症状が出た場合は、早めに整備工場を受診することを推奨します。

延長ハーネスの防水不備でコネクタが腐食する

UDトラックスの一部車両では、配線を保護する部品の構造的な問題が原因となるケースが整備現場で報告されています。これは、排出ガス後処理装置周辺の設計に起因するトラブルの一例です。

コネクタ内部に水が浸入し、端子が腐食することによって、通信不良が発生します。一部の事例では延長ハーネスの防水処理が十分でなかったことが原因として確認されており、全車両に共通する現象ではありませんが注意が求められます。

コネクタの腐食が引き起こす具体的な現象は、以下の通りです。

  • 各センサーと制御コンピューター間の通信が途絶える
  • 電子制御システム全体の異常として処理される
  • 意図しないエンジンのトルクダウンが発生する

この症状に対しては、UDトラックス公式のリコール情報ページで最新の改善対策を確認したうえで、速やかにディーラーへ相談する対応が求められます。

UDのアドブルー添加システム異常に関するよくある質問

そのまま走行を続けるとエンジンは停止しますか?

多くの車両では、アドブルー添加システム異常が発生しても走行中に即座にエンジンが停止するわけではありません。ただし、ECUのフェイルセーフ機能による保護制御が入る可能性があり、車種・故障内容によってはエンジン停止後に再始動が制限される場合もあります

排ガス規制値(NOx)を超過した状態での走行を防ぐため、SCR/DEF制御はメーカー・型式ごとの仕様に依存した制御が行われます。警告表示が出た際は速やかに安全な場所に停車し、専門の整備工場またはUDトラックスのサービス窓口への連絡が必要です。

アドブルー添加システム異常の修理費用はいくらですか?

修理費用は、故障箇所や交換する部品の種類によって、大きく異なります。インジェクターの清掃程度で済む場合は費用を抑えられますが、NOxセンサーやポンプ本体の物理的な交換が必要なケースでは、高額な部品代や工賃が発生します。

正確な費用はサービス工場での専用ツールを用いた診断でなければ算出できないため、自力で判断せずに早めの点検受診が確実です。

アドブルーの結晶化を防ぐ日常的な予防策はありますか?

JIS K2247-1規格に適合した高品位尿素水(AdBlue)を使用し、警告灯が点灯する前に適切なタイミングでタンクを補充するのが基本の予防策となります。アドブルーは「純水と高純度尿素の32.5%水溶液」と規格で定められており、品質の低い製品や異種液体の混入は添加システムへの損傷につながる点に注意が必要です。

一部の市販品として結晶防止を謳う添加剤が存在しますが、使用可否については、販売店や整備工場で適合確認を行ったうえで、純正指定品やISO/JIS適合品を選ぶことが基本です。日頃から警告表示の状態をこまめに確認し、出力制限などの予期せぬトラブルの発生を抑える意識を持ってください。

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