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アドブルータンクの故障原因や補充方法などを解説
アドブルーの残量警告灯が点灯した際、正しい補充手順がわからず戸惑ってしまった経験はないでしょうか。適切な手順でアドブルーを補充すれば、エンジンの出力制限や高額な修理トラブルを未然に防ぐ状態を実現できます。
この記事では、アドブルータンクへ安全に補充する具体的な手順に加え、タンクが故障する原因や修理費用の目安、よくある質問について、詳しく解説します。初めて自分で補充作業を行う方は、ぜひ参考にしてください。
アドブルータンクに補充する手順
アドブルータンクへの補充作業は、正しい手順に沿って行うことが基本です。補充作業の大まかな流れは、以下の通りです。
| ステップ | 作業内容 |
|---|---|
| ステップ1 | 現在の残量を確認する |
| ステップ2 | 必要な分量を準備する |
| ステップ3 | 車両の注入口から注入する |
各手順の詳細について、車種に関わらず共通する作業ポイントとあわせて、以下で順番に確認していきましょう。
現在の残量を確認する
まずは、車両のメーターパネルに表示される残量警告や走行可能距離を確認します。主な確認方法は、以下の通りです。
- メーター内の警告表示を見る
- 車両のインフォメーション画面で残量を確認する
- 取扱説明書でタンクの全体容量を把握する
SCR搭載ディーゼル車の一部車種では、残量が一定値を下回るとエンジンが再始動できなくなる仕様が設定されています。警告灯が点灯した場合は、速やかな補充準備が必要です。
必要な分量を準備する
残量を確認したら、満タンにするために必要な分量のアドブルーを用意します。準備する際のポイントは、以下の通りです。
- 必要な容量に応じたパッケージ(5Lや10Lなど)を選ぶ
- ノズルが付属している製品を購入する
- 直射日光を避けた涼しい場所で保管されたものを選ぶ
アドブルーは高温(40℃以上)で品質が急速に劣化し、低温(-11℃以下)では凍結します。保管温度は直射日光を避けた涼しい場所(目安25℃以下)が推奨されており、日本産業標準調査会(JSA)が定めるISO 22241では25℃以下の環境で18ヶ月程度の品質保持を基準としています。
購入時は信頼できる販売店を選び、保存期間の目安(25℃以下で約18ヶ月)を超えた古い製品は避けることが無難です。長期保管品を使用した場合、SCRシステムへの悪影響を及ぼす可能性があります。
車両の注入口から注入する
最後に、車両に設けられている専用の注入口からアドブルーを慎重に注ぎ入れます。注入口のキャップは多くの車種で青色に設計されていますが、車種によって、異なる場合もあるため、取扱説明書で確認してください。
具体的な注入手順は、以下の通りです。
- エンジンを停止し、注入口のキャップを外す
- 付属の専用ノズルを容器にしっかりと取り付ける
- こぼれないように注意しながらゆっくりと注ぐ
- 注入後はキャップを確実に閉めて完了
誤って燃料タンクに入れないよう、注入口の位置を事前によく確認してください。アドブルーは鉄・銅・アルミ等の一部金属を腐食させる性質があるため、ボディや金属部品にこぼれた場合は速やかに多量の水で洗い流すか、濡れた布で完全に拭き取ることが推奨されています。
目や粘膜に入った場合は水で十分に洗い流し、症状が続く場合は医師へ相談してください。補充後にエンジンを始動する際は、警告灯の消灯確認まで数秒余分にかかることが一般的です。
作業後も警告灯が消えない場合は、ECUの学習リセット未完了・補充量の不足・センサー異常等が考えられるため、整備工場での点検を受けることを推奨します。
アドブルータンクが故障する原因
アドブルーのタンクユニットが故障すると、残量警告灯が消えなくなったり、エンジンの始動が制限されたりします。主な原因は、内部のセンサーやポンプの不具合、あるいはタンク周辺部品・配管での尿素結晶析出や詰まりです。
各原因の概要を整理した表は、以下の通りです。
| 原因の分類 | 主な症状と影響 |
|---|---|
| レベルセンサーの故障 | 補充しても警告灯が消えない・誤検知 |
| 内蔵ポンプの異常作動 | アドブルーが正常に噴射されない |
| 内部での結晶化 | 部品の詰まり・エラーコードの発生 |
それぞれの具体的な症状や引き起こされる影響について、実際の修理事例をふまえながら詳しく解説していきます。
レベルセンサーが故障する
タンク内に設けられたレベルセンサーは、アドブルーの残量を検知するための専用部品です。このセンサーが故障すると、満タンに補充してもメーター上の警告灯が消えないといった症状が発生します。
一部整備事例ではハイエースやキャンターなどの車種でレベルセンサーの不具合に関する報告例があります。センサー不良が疑われる場合の主な特徴は、以下の通りです。
- アドブルーを上限まで補充しても警告灯が点灯したままになる
- スキャンツールで診断するとセンサー異常のエラーが検出される
- 一体型構造の車種では、センサー単体ではなくタンクごとの交換が必要となる場合がある
センサーの不具合を放置すると、車種によっては、再始動制限が作動するケースがあります。警告灯の異常を感じたら、早めに整備工場で点検を受けるのが確実な対処法です。
内蔵ポンプが異常作動する
アドブルーのタンクには、液体をインジェクターへ送るためのポンプが内蔵されています。このポンプが異常作動すると、排気ガスに対して適切に液剤を噴射できなくなります。
ポンプの作動不良を引き起こす要因は、以下の通りです。
- ポンプ内部の機械的な摩耗や経年劣化
- 電気回路や配線の断線による通信エラー
- 不純物の混入による物理的な動作不良
ポンプが故障した場合は、タンクユニット全体のアッセンブリ交換が一般的とされています。日頃から不純物の混入を防ぐといった慎重な取り扱いが、予防策として有効です。
内部で結晶化が発生する
アドブルーは保管・使用条件によって、タンク内部や周辺の部品で結晶が析出することがあります。結晶化のメカニズムには主に2つの異なる現象があります。
1つ目は-11℃以下の低温による凍結です。アドブルーは-11℃以下で凍結しますが、解凍すれば再使用可能な場合が多いとされています。
ただし、凍結と解凍を繰り返すと品質低下のリスクがあります。この現象が多発する場合は、保管場所や取り扱い方法の見直しが必要です。
2つ目は高温・乾燥環境での水分蒸発による尿素析出です。こちらは配管やインジェクターの詰まりの原因となり、凍結とは性質が異なるため対応方法も異なります。
尿素析出による結晶化の主なトラブル例は、以下の通りです。
- ポンプやインジェクターが物理的に詰まる
- センサーの可動部が固着して誤作動を引き起こす
- SCR搭載ディーゼル車でP20E8などのエラーコードが発生する
タンク内部の結晶析出に対しては一部メーカーから専用のクリーナーが市販されていますが、すべてのメーカーが推奨しているわけではないため、使用前にメーカーの推奨有無を確認することを推奨します。インジェクターやポンプ内部の結晶除去は、整備工場への専門依頼が必要です。
アドブルータンクに関するよくある質問
アドブルータンクの修理費用はどれくらいですか?
アドブルーのタンク内部のセンサーなどの部品は単体で交換できず、ユニット丸ごとの交換となるケースが多いため、修理費用は高額になる傾向にあります。車種や交換部品にもよりますが、タンクユニット丸ごとの交換となると10万円〜十数万円以上かかるケースも少なくありません。
具体的な金額は車種によって、大きく異なるため、ディーラーや整備工場で専用の診断ツールを用いた点検を依頼するのが確実です。
アドブルータンクのアッセンブリ交換とは何ですか?
アッセンブリ交換とは、故障した部品単体ではなく、関連する複数の部品が組み合わさったユニットごと新品に取り替える修理方法を指します。
タンク内部にはセンサーやポンプなどの精密部品が組み込まれており、一部の不具合であっても一式での交換対応となるケースが一般的です。
結晶化を防ぐための専用添加剤はありますか?
タンク内部やインジェクターに形成された尿素の結晶を溶かし、詰まりを改善するためのアドブルー専用の添加剤が一部メーカーから市販されています。ただし、ISO 22241準拠のアドブルーへの添加物はメーカー保証外となる場合があり、使用前に車両メーカーの推奨有無を確認することが推奨されます。
効果についても「改善する場合がある」程度のものであり、重度の詰まりには整備工場での専門対応が必要です。
農機や建機向けの運搬用大容量タンクはありますか?
現場の農業機械や建設機械へのアドブルー補充作業を効率化するため、フォークリフト等で運搬するポリエチレン製の大容量製品が販売されています。
容量は125L・210L・440Lといったラインナップが一般的であり、事業者の用途に合わせて選択可能です。
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