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デリカD5のアドブルー不要モデルと年式の違いなどを解説
デリカD5のクリーンディーゼル車を検討していると、「アドブルーが不要なモデルがある」という情報を目にすることがあります。アドブルーとは、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を無害化するために使用する高品位尿素水のことで、補充の手間やランニングコストが気になる方も少なくありません。
実際にデリカD5には、アドブルーが不要な前期型とアドブルーが必要な後期型の2種類が存在します。どちらを選ぶべきかは、維持コストだけではなく、走行スタイルや車の使い方によっても変わってくるため、年式による違いを正しく把握しておくことが後悔しない選択につながります。
この記事では、デリカD5のアドブルー不要モデルとそうでないモデルの違いを解説し、前期型と後期型それぞれのメリットやデメリット、維持費の比較、そして前期型を長持ちさせるメンテナンス術まで詳しく説明します。
このページの内容
- デリカD5はアドブルーいらない?年式による違いと理由
- 2019年1月以前の前期型はアドブルーが不要
- 2019年2月以降の後期型からアドブルーが必要になった背景
- 前期型と後期型の排ガス浄化方式の違い
- アドブルーいらないデリカD5前期型のメリットとデメリット
- 補充コストと液切れリスクがないメリット
- DPF詰まりや煤堆積が起きやすいデメリット
- 短距離走行が多い場合の注意点
- デリカD5の前期型と後期型を維持費で比較する
- アドブルー補充にかかる年間コストの実態
- 前期型のDPF修理費用との比較
- ライフスタイル別のモデル選びのポイント
- アドブルーいらないデリカD5を長持ちさせるメンテナンス術
- DL-1規格のエンジンオイルを厳守する
- 定期的な長距離走行でDPF再生を促す
- 燃料添加剤で内部をクリーニングする
- デリカD5のアドブルーに関するよくある質問
- アドブルーの代わりに水を入れても問題ありませんか?
- デリカD5の後期型はアドブルーをDIYで補充できますか?
- デリカD5の前期型は今から買っても長く乗れますか?
デリカD5はアドブルーいらない?年式による違いと理由
デリカD5のクリーンディーゼルモデルには、アドブルーが不要な「前期型」と、アドブルーが必要な「後期型」があります。年式によってどちらに該当するかが決まるため、中古車を検討している方は年式の確認が欠かせません。
以下の3点から、年式による違いとその背景を解説します。
- 2019年1月以前の前期型はアドブルーが不要
- 2019年2月以降の後期型からアドブルーが必要になった背景
- 前期型と後期型の排ガス浄化方式の違い
前期型と後期型では、排ガス浄化の仕組みそのものが異なります。それぞれの仕組みを理解しておくと、維持管理の方針やリスクの見当がつけやすくなります。
それでは各項目について、詳しく解説します。
2019年1月以前の前期型はアドブルーが不要
デリカD5のクリーンディーゼルモデルのうち、2019年2月のビッグマイナーチェンジ以前のモデル(型式:LDA-CV1W)は、アドブルーを必要としません。前期型のエンジンは、排ガス中の粒子状物質(PM)をDPF(微粒子捕集フィルター)で捕集し、NOxを低減するにあたってEGR(排気ガス再循環)を組み合わせた方式を採用しています。
EGRとは、エンジンから排出された排気ガスの一部を再びエンジンに戻すことによって燃焼温度を下げ、NOxの発生量を抑える仕組みのことです。この方式はアドブルーを使用する尿素SCRシステムとは異なるアプローチであるため、アドブルータンクや補充の仕組み自体が搭載されていません。
前期型の主な特徴は、以下の通りです。
- アドブルーの補充作業が一切不要
- 液切れによるエンジン始動不能リスクがゼロ
- 補充費用やディーラーへの依頼コストがかからない
- EGRとDPFを組み合わせた排ガス浄化方式を採用
ただし、アドブルーが不要な分、DPFやEGRへの負担が大きくなりやすい点には注意が必要です。特に短距離走行が多い使い方では、DPFに煤(すす)が蓄積しやすいという特有のリスクがあります。
2019年2月以降の後期型からアドブルーが必要になった背景
2019年2月に実施されたビッグマイナーチェンジ以降のデリカD5後期型(型式:3DA-CV1W等・グレードや駆動方式により異なる)は、アドブルー(高品位尿素水)を使用する尿素SCRシステムを新たに搭載しました。この変更の背景には、国内における排ガス規制の強化があります。
尿素SCRシステムとは、排気管に噴射したアドブルーを触媒によってアンモニアに分解し、排ガス中のNOxと反応させて窒素と水に変える浄化技術のことです。前期型のEGR方式と比べてNOxの低減効率が高く、より厳しい排ガス規制をクリアするための手段として採用されています。
後期型の主な変更点は、以下の通りです。
| 変更点 | 内容 |
|---|---|
| 排ガス浄化方式 | 尿素SCRシステムを新搭載 |
| エンジン | 4N14型ディーゼルを大幅改良(出力・インジェクター方式等を刷新) |
| 安全装備 | 衝突被害軽減ブレーキ等を標準装備 |
| アドブルー | 定期的な補充が必要(目安:1~1.5万kmごと) |
後期型への移行は排ガス性能の向上と安全装備の充実を目的としたものであり、アドブルーの導入はその一環として生じた維持管理上の変化です。補充費用の詳細は後述の「アドブルー補充にかかる年間コストの実態」をご覧ください。
なお、三菱自動車の公式取扱説明書では、アドブルーの補充は販売会社(ディーラー)での実施を案内されています。補充方法については、必ず販売会社に相談するか取扱説明書の指示に従ってください。
なお、アドブルーの残量が少なくなると警告が表示される仕組みが搭載されています。三菱自動車の公式情報では、以下のように案内されています。
走行可能距離が約2000km以下になるとマルチインフォメーションディスプレイ内のインフォメーション画面に残量警告が表示され、その後も段階的に残量警告が表示されます。また、同時にメーター内の警告灯が点灯または点滅します。
出典:三菱自動車 FAQ - AdBlue®の残量警告について
前期型と後期型の排ガス浄化方式の違い
前期型(LDA-CV1W)と後期型では、排ガス浄化のアプローチが根本的に異なります。前期型はEGR(排気ガス再循環)でNOxを抑制しDPFでPMを捕集する方式を採用しており、後期型はこれに加えてアドブルーを使用する尿素SCRシステムでNOxをより効率よく浄化する仕組みです。
なお、後期型もDPFを搭載しており、短距離走行が続く場合にはDPFへの煤堆積リスクがある点に注意が必要です。
以下は、前期型と後期型の排ガス浄化方式を比較した表です。
| 項目 | 前期型(2019年1月以前) | 後期型(2019年2月以降) |
|---|---|---|
| NOx低減の仕組み | EGR(排気ガス再循環) | 尿素SCRシステム |
| PM(粒子状物質)捕集 | DPF(煤の捕集・燃焼除去) | DPF(煤の捕集・燃焼除去) |
| アドブルー | 不要 | 必要(定期補充) |
| 補充コスト | なし | 詳細は後述(年間走行距離により変動) |
| 主なリスク | DPF詰まり・EGRへの煤堆積 | アドブルー液切れによる走行制限・始動不能 |
前期型はアドブルーを使わない分、DPFやEGRに煤が溜まりやすいという構造的な特性があります。一方で後期型は尿素SCRによってNOxを効率よく浄化できますが、DPFは引き続き搭載されているためDPF管理は両モデルに共通して必要です。
どちらの方式も一長一短があるため、年式の違いをふまえた上で自分の用途に合ったモデルを選ぶことが求められます。
アドブルーいらないデリカD5前期型のメリットとデメリット
アドブルーが不要な前期型デリカD5は、補充の手間から完全に解放される一方で、独自のトラブルリスクも抱えています。以下の3つの観点から、前期型のメリットとデメリットを整理します。
- 補充コストと液切れリスクがないメリット
- DPF詰まりや煤堆積が起きやすいデメリット
- 短距離走行が多い場合の注意点
それぞれの特性を把握しておくことで、購入後のメンテナンス計画を立てやすくなります。それでは各項目について、詳しく解説していきます。
補充コストと液切れリスクがないメリット
前期型デリカD5がアドブルーを必要としない最大のメリットは、補充にかかるコストと手間を一切気にせずに済む点です。なお、アドブルーの消費量や補充タイミングの詳細については、後述の「アドブルー補充にかかる年間コストの実態」で公式情報とともに解説します。
前期型にはこうした定期補充の義務がないため、維持費を一定に見積もりやすいというメリットがあります。後期型ではアドブルーの残量が少なくなると段階的に警告が表示される仕組みですが、前期型にはそのような管理の手間が一切ありません。
前期型を選ぶ際のメリットは、以下の通りです。
- アドブルー補充のコストがかからない
- 補充頻度の管理や警告灯への対応が不要
- 液切れによる走行制限リスクがない
- ディーラーや専門店に補充依頼する手間が省ける
ただし、アドブルー不要イコール完全なメンテナンスフリーではありません。前期型は別の側面でメンテナンスへの配慮が欠かせない車です。
DPF詰まりや煤堆積が起きやすいデメリット
前期型デリカD5最大のデメリットは、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)に煤が溜まりやすい点です。前期型は後期型が採用するアドブルーを使った尿素SCRシステムを搭載しておらず、EGR(排気ガス再循環)方式を用いてNOxを低減する設計です。
EGRの特性に加え、短距離走行や低排気温、オイル管理不足などが重なると、煤がDPFに堆積するリスクが高まります。
DPFは通常、高温の排気ガスによって煤を自動的に焼き払う「自動再生」を行います。しかし、走行条件によっては再生が十分に完了しないケースがあります。
DPF詰まりが進行した場合に起こりうる主なトラブルは、以下の通りです。
- 燃費の悪化と出力低下
- エンジン警告灯の点灯
- ディーラーでのDPF強制再生や洗浄作業の必要性
- 重度の詰まりや損傷によるDPF本体の交換(詳しい費用は「前期型のDPF修理費用との比較」を参照)
DPF詰まりは予防的なメンテナンスによって大幅に軽減できます。エンジンオイルの定期交換や後述する長距離走行の習慣化が有効な対策です。
短距離走行が多い場合の注意点
前期型デリカD5を日常的に短距離走行で使う場合は、特に注意が必要です。ディーゼルエンジンは排気温度が一定以上に達しないとDPFの自動再生が完了せず、煤が燃え残る原因となります。
近所への買い物や送迎など、数kmの走行を繰り返す使い方は、DPF詰まりを引き起こしやすい条件が重なります。
短距離走行が中心のライフスタイルの方が前期型を選ぶ場合は、以下の点を押さえておくと安心です。
| 注意点 | 対処法 |
|---|---|
| DPF再生が完了しにくい | 月に1〜2回、30分以上の高速道路走行を意識的に行う(詳細はメンテナンス術の項を参照) |
| EGRへの煤堆積が進みやすい | エンジンオイルをDL-1規格に指定し、取扱説明書・整備手帳の交換時期を厳守する |
| 警告灯の見落とし | エンジン警告灯を見逃さず、点灯したら速やかにディーラーで確認する |
短距離走行が避けられない場合でも、上記の対策を実践することによって、前期型のディーゼルエンジンを良好な状態に保てます。使用環境に合わせたメンテナンス計画を立てることが、前期型を長持ちさせる鍵です。
デリカD5の前期型と後期型を維持費で比較する
デリカD5を選ぶ際、アドブルーの有無は維持費に直結します。後期型はアドブルーの補充コストが発生する一方、前期型はアドブルー不要の代わりにDPF(Diesel Particulate Filter、排気ガス中の微粒子を捕集するフィルター)のトラブルリスクに留意が必要です。
以下の3つの観点から、維持費と選び方のポイントを解説します。
- アドブルー補充にかかる年間コストの実態
- 前期型のDPF修理費用との比較
- ライフスタイル別のモデル選びのポイント
それぞれの維持費の実態を把握することによって、自分のライフスタイルに合ったモデル選択ができます。
それでは各項目について、詳しく解説していきます。
アドブルー補充にかかる年間コストの実態
デリカD5の後期型(2019年2月以降のビッグマイナーチェンジモデル)は、尿素SCRシステムを採用しているため、アドブルーの定期補充が必要です。三菱自動車の公式情報によると、アドブルーの消費量はおよそ1,000kmあたり約1Lが目安とされており、補充のタイミングはおよそ10,000〜15,000kmごとが一般的です。
尿素水(AdBlue®)の消費量はお客様の走行状況にもよりますが、おおよそ1000km毎に1L程度です。尿素水タンクの容量は約16L ですので、おおよそ1~1.5万kmごとの補給を想定しています。
出典:三菱自動車 FAQ - AdBlue®は何kmごとに補給する必要がありますか
年間走行距離が15,000km程度の場合、年間で約15Lのアドブルーを消費する計算です(走行状況により変動します)。補充費用の目安は以下の通りです。
| 補充方法 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| ディーラー補充(13L) | 5,000〜7,000円前後 | 工賃込み・確実だが割高(ディーラーにより異なる) |
| 市販品(10L)の参考価格 | 2,000〜3,500円前後 | ネット通販等での参考価格(時期・販売店により変動) |
※価格は販売時期・流通状況によって変動します。上記はあくまで参考価格です。
なお、三菱自動車の公式取扱説明書では、アドブルーの補充は販売会社(ディーラー)で行うよう案内されています。補充方法については必ず取扱説明書の指示に従い、販売会社に確認してください。
一方、前期型はアドブルー補充コストがまるごとかからない点が、維持費上の明確なメリットです。
前期型のDPF修理費用との比較
アドブルーの補充コストがかからない前期型にも、固有の維持費リスクがあります。前期型が採用する排ガス浄化方式では、DPFと呼ばれるフィルターに煤(すす)が蓄積しやすく、適切なメンテナンスを怠るとDPF洗浄や交換が必要になる場合があります。
なお、後期型もDPFを搭載しているため、短距離走行が続く場合は後期型オーナーにもDPF管理は共通して必要です。
DPFのトラブルが発生した際の修理費用の目安は、以下の通りです。
| 修理の内容 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| DPF強制再生(洗浄) | 10,000〜30,000円前後 | 詰まりの程度による |
| DPF本体交換 | 100,000〜300,000円前後 | 重度の詰まりや損傷時 |
| インジェクター清掃・交換 | 30,000〜100,000円前後 | 煤堆積が原因の不具合時 |
※上記はあくまで参考費用です。車両の状態や整備業者によって費用は大きく異なります。
DPFのトラブルは、短距離走行や市街地走行が中心のオーナーほど発生しやすい傾向があります。定期的な長距離走行やエンジンオイルの適切な管理によって、こうしたトラブルを予防できます。
ライフスタイル別のモデル選びのポイント
前期型と後期型のどちらが適しているかは、走行スタイルや使用環境によって異なります。アドブルーの補充コストとDPFのトラブルリスクをそれぞれ天秤にかけて判断することが、後悔しないモデル選びにつながります。
以下は、ライフスタイル別の選択目安をまとめた表です。
| 走行スタイル | 推奨モデル | 理由 |
|---|---|---|
| 短距離・市街地メイン | 後期型(アドブルーあり) | 前期型はDPF詰まりのリスクが高まる |
| 長距離・高速メイン | 前期型・後期型どちらも可 | 前期型でもDPF再生が完了しやすい |
| アドブルー管理が煩わしい | 前期型(アドブルーなし) | 補充の手間とコストを完全に回避できる |
| 先進安全機能を重視 | 後期型(アドブルーあり) | ビッグマイナーチェンジで安全装備が充実 |
短距離走行が中心のライフスタイルでは、排気温度が上がりにくくDPFの再生が完了しないケースが多いため、アドブルーなしの前期型よりも後期型を選ぶほうがトラブルを回避しやすいです。一方、週末に高速道路を使った長距離ドライブを行う機会が多い場合は、前期型でも適切なメンテナンスを続けながら長く乗ることが見込めます。
購入価格の面では、前期型の中古車は後期型に比べて割安な傾向がありますが、中古車の価格は車両状態や流通状況によって変動します。維持費の総合的なバランスを考えながら、自分の走行パターンに合ったモデルを選ぶことが、デリカD5を長く楽しむための近道です。
アドブルーいらないデリカD5を長持ちさせるメンテナンス術
アドブルーが不要な前期型デリカD5は、補充の手間がない一方で、DPFの詰まりや煤の堆積を防ぐ日常的なケアが欠かせません。正しいメンテナンスを続けることによって、エンジンを良好な状態に保ち、高額な修理コストを回避できます。
以下の3つのポイントを実践してください。
- DL-1規格のエンジンオイルを厳守する
- 定期的な長距離走行でDPF再生を促す
- 燃料添加剤で内部をクリーニングする
それぞれ具体的な内容と実施の目安が異なります。順番に確認しておくと、長期使用のリスクを下げる効果が期待できます。
それでは各項目について、詳しく解説していきます。
DL-1規格のエンジンオイルを厳守する
前期型デリカD5のクリーンディーゼルエンジンには、「DL-1」規格に適合したエンジンオイルの使用が必須です。DL-1とは、JASO(日本自動車規格機構)が定めたDPF搭載ディーゼル車向けの低灰分オイル規格で、硫酸灰分を低く抑えた設計により、DPFフィルターへの灰分堆積を抑制する特性を持ちます。
ディーゼル車のエンジンオイルは必ずDL-1(低アッシュオイル)を使用し、オイル交換時期を守ってください。
出典:三菱自動車 FAQ - エンジンオイルの規格について
規格を無視して汎用のエンジンオイルを使用すると、オイル由来の灰分がDPFに蓄積し、フィルターの目詰まりを加速させます。DPF洗浄や交換には数万円から数十万円規模の費用がかかるケースもあるため、オイル選びの段階で確実に対応しておくことが前期型オーナーにとって最低限の対策です。
交換サイクルについては、取扱説明書・整備手帳の指定を優先してください。以下はあくまで目安であり、シビアコンディション(短距離走行・市街地中心・悪路走行)に該当する場合は、標準周期より早めの交換が推奨されます。
| 走行条件 | 交換目安 |
|---|---|
| 通常走行(高速道路含む) | 取扱説明書・整備手帳の指定を優先 |
| 短距離・市街地中心(シビアコンディション) | 標準周期より早めに実施(整備士に要相談) |
ディーラーや整備工場に依頼する際は、必ず「前期型デリカD5のディーゼルエンジン用にDL-1オイルを使用してほしい」と明示するとよいでしょう。銘柄を任せる場合でも、DL-1規格への適合を事前に確認することが推奨されます。
定期的な長距離走行でDPF再生を促す
前期型デリカD5のクリーンディーゼルは、DPFで捕集した煤を高温で焼き切る「DPF再生」を自動的に行います。この再生が正常に機能するには、エンジンが十分に温まり、排気温度が一定以上に達する必要があります。
市街地での短距離走行を繰り返すと排気温度が上がりにくく、再生が完了しないまま走行が終わるサイクルが続きます。その結果、DPFへの煤堆積が進み、強制再生が必要な状態や最悪の場合はDPFの交換が必要な事態に発展します。
DPF再生を促すための走行スタイルの目安は以下の通りです。
- 月に1〜2回、高速道路を30〜60分以上連続走行する
- エンジン回転数を2,000〜2,500rpm程度に保って走行する(あくまで目安であり、車両状態や道路状況に応じて判断する)
- メーター内に「DPF再生中」の表示が出たら走行を途中で止めない
週末のドライブやキャンプなど長距離走行の機会が多い用途では、前期型のDPFは自然と管理しやすい状態に保たれます。一方、通勤や近距離の買い物のみに使用しているオーナーは、意識的に長距離走行の機会を設けることが求められます。
燃料添加剤で内部をクリーニングする
燃料添加剤とは、軽油に混ぜて使用する化学洗浄剤の一種で、燃料系統や燃焼室、DPFの内部に付着した煤や炭素堆積物を分解・除去する効果を期待できるものがあります。前期型デリカD5のようなディーゼルエンジンでは、燃料インジェクターの汚れやDPF内部の煤積層を補助的に抑える手段として活用できる場合がありますが、使用前に車両との適合確認と整備士への相談を前提としてください。
市販のディーゼル向け燃料添加剤は、カーショップやオンラインストアで入手できます。使用頻度や投入量はメーカーの指示に従い、過剰投入をしないよう注意が必要です。
燃料添加剤を選ぶ際に確認すべきポイントは以下の通りです。
- 「ディーゼル専用」と明記されているもの
- DPFやインジェクターのクリーニング効果を謳っているもの
- DPFへのダメージを与えない処方であることが記載されているもの
燃料添加剤はあくまで補助的なケアであり、DL-1オイルの使用や定期的な長距離走行といった基本的なメンテナンスを代替するものではありません。3つの対策を組み合わせることによって、前期型デリカD5のエンジンを長く良好な状態に維持できます。
デリカD5のアドブルーに関するよくある質問
アドブルーの代わりに水を入れても問題ありませんか?
水をアドブルーの代わりに入れることは絶対に避けてください。アドブルーはISO 22241(尿素SCRシステム用高品位尿素水の国際規格)に適合した規定濃度(尿素32.5%)の尿素水溶液であり、水を補充すると濃度センサーが異常を検知して警告灯が点灯し、最終的にはエンジンが始動できなくなる場合があります。
センサーやSCRシステムの触媒が損傷するリスクもあるため、必ずISO 22241規格(国内ではJIS K 2247)に適合したAdBlue規格品を補充してください。
デリカD5の後期型はアドブルーをDIYで補充できますか?
三菱自動車の公式取扱説明書では、アドブルーの補充は販売会社(ディーラー)で行うよう案内されています。補充口の位置や手順については、必ず取扱説明書を確認し、販売会社に相談してください。
アドブルー(尿素水)は誤った液体タンクへの補充や異物混入を避ける必要があるため、不明点がある場合は販売会社に依頼するのが確実です。
デリカD5の前期型は今から買っても長く乗れますか?
前期型のデリカD5は、適切なメンテナンスを続ければ長く乗り続けられる車です。ただし、専用エンジンオイル(DL-1規格)の定期交換やDPF詰まりを防ぐための定期的な長距離走行が欠かせません。
短距離走行が中心のライフスタイルの場合は、DPFトラブルのリスクが高まる点を踏まえた上で購入を検討してください。
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