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日本自然保護協会が北海道石狩の風力発電計画の中止を求めオジロワシへの影響を指摘する意見書を提出
日本自然保護協会が北海道厚田風力発電事業の計画中止を求める意見書を提出
公益財団法人日本自然保護協会は2026年4月22日、東急不動産株式会社が計画している「(仮称)北海道厚田風力発電事業」の環境影響評価準備書に対し、計画の中止を含む抜本的な再検討を求める意見書を提出したことを明らかにした。本事業は最大64,500kWの出力を持ち、約15基の風力発電機を設置する計画であるが、同協会はオジロワシなどの絶滅危惧種に対するバードストライクのリスクが極めて高いと指摘している[1]
提出された意見書によると、本事業の計画地において算出されたオジロワシの衝突確率は一般的な基準の10倍から24倍以上に達しており、過去の風力発電事業と比較しても著しく高い数値であることが示されている。日本自然保護協会は、稼働直後からバードストライクが多発し日中の稼働を停止している北海道幌延町の事例を挙げ、本計画でも同様の重大な事態が発生する蓋然性が高いと主張している。
また、本計画地は石狩市が策定した「風力発電ゾーニング計画書」において環境保全を優先すべきエリアに該当しており、地域の意向との整合性が図られていない点も問題視されている。事業者はネイチャーポジティブの実現を掲げているが、同協会は既存の草地環境を消失させるなどの行為が影響軽減の優先順位から逸脱しており、実態を伴わないグリーンウォッシュであると批判している。
(仮称)北海道厚田風力発電事業の計画概要と指摘されたリスク
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 事業者および規模 | 東急不動産株式会社による最大出力64,500kW、設置基数約15基の風力発電計画 |
| 主な指摘事項 | 絶滅危惧II類オジロワシの衝突確率が一般的なリスク基準の10倍から24倍以上と算出 |
| ゾーニングの整合性 | 石狩市の計画書において「環境保全を優先すべきエリア」に定められている区域に該当 |
| 保護協会の要求 | 希少鳥類への甚大な影響を回避するため、計画の中止を含む抜本的な再検討を要求 |
Fuel Connect編集部の整理
本記事は再生可能エネルギーの導入拡大と生物多様性の保全という二つの環境価値が対立する具体的な事例を整理したものであり、風力発電事業における適地選定の重要性を示している。エネルギー開発に携わる事業者や地域の環境行政を担当する読者にとって、自治体が策定するゾーニング計画と民間事業の整合性が問われるプロセスは実務上の重要な参照点となる。
環境影響評価の段階で示された具体的な衝突確率の数値が事業の継続性に与える影響は大きく、投資判断やリスク管理を行う金融機関や開発コンサルタントにとっても注視すべき動向といえる。カーボンニュートラルの達成に向けた施策が、ネイチャーポジティブという新たな国際的基準とどのように調和を図るべきか、今後の計画修正の有無を含めた客観的な経過把握が求められる。
References
- ^ 時事ドットコム. 「日本自然保護協会が北海道石狩の風力発電計画の中止を求めオジロワシへの影響を指摘する意見書を提出」. https://www.jiji.com/jc/article?k=000000212.000027546&g=prt.
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