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日本自然保護協会が北海道石狩市の風力発電計画中止を求めオジロワシへの高い衝突リスクを指摘

日本自然保護協会が北海道厚田風力発電事業の中止を求める意見書を提出

公益財団法人日本自然保護協会は2026年4月23日、東急不動産株式会社が計画を進めている「(仮称)北海道厚田風力発電事業」の環境影響評価準備書に対し、計画の中止を含む抜本的な再検討を求める意見書を提出した。この事業は北海道石狩市において最大64,500kWの出力を想定し、約15基の風力発電機を設置する計画であるが、同協会は絶滅危惧種のオジロワシに対する衝突リスクが極めて高いと指摘している。[1]

提出された意見書によると、本事業の計画地におけるオジロワシのブレード接触確率は一般的な基準の10倍から24倍以上に達しており、過去の風力発電事業と比較しても異常な数値であると説明されている。日本自然保護協会は、稼働直後から衝突が多発し日中の運転停止を余儀なくされている他の事例以上の重大な事態が発生する蓋然性が高いとして、環境への甚大な影響を懸念している。

事業予定地は石狩市が策定した「風力発電ゾーニング計画書」において環境保全を優先すべきエリアに該当しており、地域が定める方針との整合性が確保されていないことも意見書内で言及された。同協会は、事業者が掲げるネイチャーポジティブの推進が既存の草地環境を消失させるなどの実態を伴っていないとし、影響の低い土地への再選定が必要であるとの見解を示している。

北海道厚田風力発電事業の計画概要と指摘されるリスク要因

項目 詳細
事業主体および規模 東急不動産株式会社による最大出力64,500kW、風力発電機約15基の設置計画
オジロワシ衝突確率 環境影響評価準備書において一般的な衝突リスク基準の10倍から24倍以上の数値を算出
自治体による位置付け 石狩市の風力発電ゾーニング計画書において「環境保全を優先すべきエリア」に指定
日本自然保護協会の要求 希少猛禽類への甚大な影響回避を最優先とした、計画中止を含む抜本的な事業の再検討

Fuel Connect編集部の整理

本記事は再生可能エネルギーの導入推進と生物多様性の保全という二つの環境価値が対立している現状を、第三者機関による意見書提出という客観的な事実を通して整理したものである。エネルギー開発に関わる実務者やインフラ投資に携わる読者は、地域自治体が策定するゾーニング計画の遵守状況が事業継続性に及ぼす影響を確認する上での判断材料として活用できる。

風力発電事業におけるバードストライクのリスクは、施設の稼働率や長期的なメンテナンス計画にも直結するため、環境アセスメントの結果はプロジェクトの妥当性を評価する上で不可欠な要素となる。特に北海道のような希少種の生息域での事業開発においては、事業者が掲げるネイチャーポジティブの具体策と地域社会の意向との乖離が、今後の事業リスクになり得る点を把握しておくことが有用である。

References

  1. ^ 時事ドットコム. 「日本自然保護協会が北海道石狩市の風力発電計画中止を求めオジロワシへの高い衝突リスクを指摘」. https://www.jiji.com/jc/article?k=000000212.000027546&g=prt.

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