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アドブルーと軽油を間違えてタンクに入れてしまった場合の対処法

ディーゼル車に欠かせないアドブルー補充や燃料の給油をご自身で行う際、誤って指定とは異なるタンクに注いでしまった経験はないでしょうか。このような緊急事態でも落ち着いて正しい初動対応を行えば、エンジンへの深刻なダメージや高額な修理費用の発生を防ぐことが可能です。

この記事では、アドブルーと燃料を入れ間違えてしまった直後に取るべき具体的な対処手順に加え、後日発生する修理代の相場や自力での抜き方の可否まで詳しく解説します。セルフスタンドでの間違いに気づいて今後の対応方法を急いで調べている方は、ぜひ参考にしてください。


アドブルーと軽油を間違えた場合の対処法

いずれのタンクへの誤給油でも、被害を最小限に抑えるための迅速な判断が求められます。ここでは、誤って給油したことに気づいた直後に取るべき行動について解説します。

状況別の対応手順は、以下の通りです。

状況 推奨される対応手順
エンジン始動前 キーを回さず電源もONにせずにロードサービスを手配する
エンジン始動後 可能な限り走行せず、交通上やむを得ない場合のみ最小限移動して安全な場所に停車しエンジンを切る

どちらの状況でも、自力での走行は避けるのが基本となります。落ち着いてロードサービスを手配し、専門の整備業者に対応を委ねるのが最善の選択です。

絶対にエンジンを始動しない

入れ間違いに気づいた際、最も避けるべき行動は車のエンジンをかけることです。エンジンを始動してしまうと、広範囲の部品交換が必要になるリスクが高まります。

始動前であればタンク洗浄のみで対処できる場合もあるため、まずキーを操作しないことが最優先です。具体的には、キーを回さずプッシュスタートのボタンにも触れないように注意してください。

最近の車は、電源(イグニッション・ACC)がONになった時点で低圧燃料ポンプが作動し、エンジンをかけていなくても混入物が燃料ラインに送り込まれる仕様のものが多くあります。

エンジンを始動しないだけではなく、電源も絶対にONにしないことが不可欠です。アクセサリー電源であっても燃料系統に通電するリスクがある点を覚えておいてください。

エンジンを始動することによって、生じる主な悪影響は以下の通りです。

  • 燃料系統全体に異物が混入する
  • 排気ガス浄化システムが故障する可能性がある
  • 最悪の場合は部品交換による高額な修理費が発生する

万が一すでにエンジンをかけてしまった場合は、可能な限り走行せず、交通上やむを得ない場合のみ最小限移動して安全な場所へ停車しエンジンを切るのが鉄則です。少しでも循環を食い止めることが、被害軽減に直結します。

ロードサービスへレッカーを要請する

自力での走行が不可能な状態になるため、外部の専門機関に搬送を依頼する手順へ移ります。任意保険の付帯サービスやJAFなどの専門業者へ連絡を入れるのが確実な選択です。

JAF公式サイトでは、誤給油時の対応について、次のように説明しています。

入れ間違いをした場合、エンジンや排気ガス浄化システムが故障する可能性がありますので、整備工場で抜き替えが必要です。

出典:JAF アドブルーと軽油を入れ間違えた場合の対処方法

つまり、誤給油に気づいた時点でエンジンをかけずに整備業者へ搬送することが、被害を最小限に抑える最善策です。

オペレーターへ連絡する際、現状の位置情報だけではなく、どのような液体をどのタンクに入れてしまったかを正確に伝えるのがスムーズな手配のコツです。

ロードサービスを手配する際の基本的な流れは、以下の通りです。

  1. 安全な場所からサポートデスクへ電話をかける
  2. 誤給油の状況と現在地をオペレーターに伝える
  3. レッカー車が到着するまで安全を確保して待機する

車両保険の適用可否は契約内容によって異なるため、保険の補償範囲については、保険会社へ直接確認するのが確実です。詳しくは、よくある質問の保険に関する項目も参照してください。

アドブルーの誤給油による修理代の相場

アドブルーと軽油を間違えて給油した場合、エンジンを始動したか否かで修理費用が大きく変わります。また、どちらのタンクに誤給油したかによっても、点検・交換が必要な部品が異なる仕組みです。

誤給油した箇所別の主な影響は、以下の通りです。

誤給油した箇所 主な影響と修理内容 費用の目安
アドブルータンク 尿素SCRシステムやタンクの洗浄・部品交換の可能性 タンク洗浄のみで数万円程度〜、SCRシステム交換で数十万円以上
軽油(燃料)タンク 燃料ラインの洗浄、高圧燃料ポンプやインジェクターへの影響 早期対応で数万円程度〜、ポンプ・インジェクター交換で数十万円〜100万円超のケースも

いずれの場合も、費用は車種や混入量、エンジン始動の有無によって、大きく変動します。上記はあくまで目安であり、実際の修理費は整備業者に見積もりを依頼して確認してください。

アドブルータンクに軽油を入れた場合

アドブルータンク側に軽油を誤って入れた場合、排気ガスを浄化する尿素SCRシステム(排出ガス中の窒素酸化物を無害化する装置)に深刻なダメージを与える可能性があります。エンジンをかけてしまうと、軽油がシステム全体に循環し、部品交換が必要となる場合があります。

想定される症状や修理内容は、以下の通りです。

  • エンジン始動前ならタンクの抜き取りと洗浄・燃料系統点検で対応できる場合がある
  • 始動後は尿素SCRシステムの部品交換が必要になる場合がある
  • 車種・混入量・始動有無によって修理費用は大きく異なる

修理費用は車種や状況によって、高額化する場合があります。一般的な車両保険では、このような過失による故障は補償対象外となるケースがありますが、契約内容によって異なるため、加入している保険会社へ確認するのが確実です。

軽油タンクにアドブルーが混入した場合

燃料タンク側にアドブルーが入ってしまった場合も、エンジンの深刻な故障につながる恐れがあります。アドブルーは尿素32.5%と純水(脱イオン水)67.5%からなる尿素水溶液であり、燃料ラインに混入すると高圧燃料ポンプやインジェクターを腐食させ、深刻なダメージを与える可能性があります。

主な影響と修理内容は、以下の通りです。

  • 燃料ラインの徹底的な洗浄が必要
  • 高圧燃料ポンプやインジェクターなど燃料系統部品への点検・交換
  • 早期に対処できなかった場合の最悪のケースとしてエンジン本体の乗せ換えになることもある

エンジンを始動して異音や白煙が発生した場合は、被害が拡大している可能性があります。高額な修理代を見積もられた場合、車の年式によっては、廃車や乗り換えを検討するのも一つの手です。

アドブルーの誤給油・入れ間違え時の抜き取り対応

アドブルー(AdBlue)の誤給油や入れ間違えに気づいた際、自分で燃料や尿素水を抜こうと考える方もいるかもしれません。しかし、自力での抜き取り作業は配管やポンプ内の残留液体を除去しきれないリスクがあり、安易に行うべきではありません。

抜き取り作業に関する推奨される対応と避けるべき対応の比較は、以下の通りです。

対応方法 推奨度 理由やリスク
自力での抜き取り 非推奨 配管・ポンプ内の残留除去が困難なため
業者への依頼 推奨 安全かつ確実に処置できるため

誤給油の被害を最小限に抑えるためには、状況に応じた正しい判断が不可欠です。以下では、自力での抜き取りを避けるべき具体的な対応と、専門業者へ依頼する流れを解説します。

自力での抜き取りを避ける

市販のポンプなどを使ってタンク内の液体を抜いても、配管やポンプ内部に残留した成分を除去しきれないリスクが残ります。外見上は液体が抜けているように見えても、燃料ラインやポンプに残った成分が深刻な故障を引き起こす可能性があるため、自力での抜き取りは避けるのが基本です。

また、廃棄する液体の取り扱いにも注意が必要です。アドブルー単体は非危険物・非毒劇物ですが、混入した軽油は消防法上の危険物(第4類引火性液体・第2石油類)に該当し、一般家庭での廃棄は困難です。

誤った手順で廃棄した軽油は、火災や環境汚染の原因となる場合があるため、廃棄は必ず専門の産業廃棄物処理業者に依頼する必要があります。

自力での抜き取り作業を避けるべき主な理由は、以下の通りです。

  • タンクの奥や配管・ポンプ内に残留した液体を完全に取り除けない
  • 燃料ラインやポンプの洗浄に専用機材が必要
  • 混入した軽油(消防法上の危険物・第4類第2石油類)を安全に廃棄する手段が一般家庭にはない

確実な対処を行うためには、絶対に無理な作業をしないことが前提となります。プロに任せるのが安全な選択です。

専門の整備業者へ依頼する

誤給油が発生した場合は、前述の通りロードサービスへレッカーを要請し、整備工場へ運ぶ手順が確実です。国土交通省の自動車整備情報でも、整備業者への依頼が適切な対応として案内されています。

プロの技術によって、タンクの洗浄や必要な部品交換を安全に行えるため、結果的に修理費の総額を抑えることにもつながります。

整備工場では、専用の機材を使って燃料系統全体の点検を実施しています。状況に合わせて、システム全体の交換が必要かどうかの正確な判断を仰ぐことが可能です。

整備業者に依頼した際に、行われる一般的な処置の流れは以下の通りです。

  • タンク内の液体抜き取りと徹底的な洗浄
  • 燃料フィルターやポンプなど関連部品の点検
  • ダメージを受けた部品の交換と動作確認

専門家に依頼することによって、さらなるトラブルの発生を防ぐことができます。修理費用はかかりますが、結果的に車の深刻な故障を避けることにつながります。

アドブルーと軽油の間違いに関するよくある質問

自動車保険の車両保険で修理費用はカバーされますか?

保険の適用可否は契約内容によって異なるため、まずは加入している保険会社へ連絡して補償範囲を確認するのが基本です。一般的に誤給油は過失や故障として扱われ、車両保険の適用外となるケースが多いとされています。

ただし、保険に付帯するロードサービスを利用して整備工場までレッカー搬送できる場合があります。ロードサービス特約の有無も含め、契約内容を保険会社に確認しておくと安心です。

誤給油に気づかず走行するとどうなりますか?

走行中にマフラーから大量の白煙や黒煙が発生し、ノッキング(エンジンの異常燃焼)や急激なパワーダウンが起こります。その後エンストに至り、最終的に車が動かなくなる可能性があります。

これらの症状が現れた際は直ちに安全な場所へ停車してエンジンを切り、ロードサービスへ連絡することが不可欠です。走行距離が延びるほど燃料系統全体への混入が進み、修理費用が大幅に高額になるリスクがあります。

レンタカーで間違えて入れてしまった場合はどうすればよいですか?

直ちにエンジンを停止し、速やかにレンタカー会社へ連絡して指示を仰ぎます。自己判断で勝手にレッカーを手配したり、整備工場へ持ち込んだりするのは避けるのが無難です。

通常の修理費用に加え、車両を使えない期間の休業補償としてノンオペレーションチャージ(レンタカー会社が車両を使用できない間の損失補償)の支払いが発生する場合があります。経済的な負担が大きくなるため、普段乗り慣れていない車を運転する際は、給油前にキャップの色を確認する対策が有効です。

自分でも出来るアドブルーの抜き方を教えてください

市販のポンプで表面の液体を抜くことはできますが、配管やポンプ内部に残留した成分まで完全に除去するのは困難なため、自力での抜き方は推奨されません。残留した成分が燃料系統に流れ込み、深刻な故障を引き起こす可能性があります。

確実に被害を最小化したい場合は、エンジンを始動せずにロードサービスへ連絡し、専門の整備工場で抜き取りと洗浄を依頼するのが最も安全な方法です。

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