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日本円が「安全通貨」から「リスク通貨」に変わった理由 野村CIO・宮嵜浩 - nomura.co.jp
中東情勢の緊張緩和を受け、原油価格が急落
2026年4月8日、中東情勢の緊迫化が和らいだことで原油価格が大幅に下落しました。米国とイランの交渉において、仲介国のパキスタンが提示した停戦案を双方が受け入れたと報じられたことが背景にあります。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)原油先物価格は、1バレル=109米ドル近辺から一時91米ドル台まで低下しました。[1]
従来、地政学リスクが顕在化する局面では、円は米ドル以上に買われる「安全通貨」として機能してきました。しかし、野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングの宮嵜浩氏は、近年の市場動向から「円は少なくとも対米ドルでは安全通貨ではなくなった」と分析しています。
通常、日本は経常収支の黒字や多額の対外純資産を背景に、有事の際の買い戻しが期待されます。しかし、今回の軍事衝突局面では円安・米ドル高が進行しており、市場参加者の認識に変化が生じています。
円高・米ドル安の進行と金利の動き
| 指標 | 変動・数値 |
|---|---|
| 米ドル/円の為替推移 | 159円50銭近辺 → 158円台前半 |
| 日本 10年物国債利回り | 2.3%台まで低下 |
| WTI原油先物価格 | 109米ドル近辺 → 91米ドル台 |
原油価格の急落に連動し、外国為替市場では円高・米ドル安が進みました。また、エネルギーを海外に依存する日本にとって原油安は景気にプラスに働く側面がありますが、この日は米国の長期金利低下が日本の長期金利にも波及しました。
Fuel Connect編集部の整理
円が「リスク通貨」化した理由として、日本国債の「価格変動リスク」の上昇が挙げられます。2023年以降、米国債の変動リスクが低下する一方で、日本国債のリスクは高止まりしています。日本銀行の利上げ路線の継続や政府の財政運営方針を反映した長期金利の上昇が、通貨としての円の性質を変容させた可能性があります。
エネルギー価格の変動は日本の国債利回りや為替にも密接に関わります。円が再び安全通貨としての信頼を取り戻すかについては、今後の政府および日本銀行の政策運営が焦点となるでしょう。
References
- 野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング「日本円が『安全通貨』から『リスク通貨』に変わった理由 野村CIO・宮嵜浩」(2026年4月10日公開)https://www.nomura.co.jp/wealthstyle/article/0685/
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