News

原材料高や原油価格騰貴を受け化粧品各社が2026年4月以降に製品価格を順次引き上げ

原材料費や原油価格の高騰を受け主要化粧品ブランドが2026年4月以降に相次いで価格改定を実施

2026年4月13日、主要な化粧品ブランドが原材料費や原油価格の高騰、物流コストの上昇および為替変動の影響を受け、製品価格を順次改定していることが公表された。特にイラン情勢に伴う原油高がプラスチック容器やアルコール成分の供給網に影響を及ぼしており、企業努力によるコスト吸収が困難な状況から百貨店ブランドからドラッグストアコスメまで幅広く価格が引き上げられている。[1]

国内ブランドではロート製薬が4月出荷分から「肌ラボ」や「メラノCC」など38品を対象に出荷価格ベースで10%程度の値上げを実施し、オサジも4月15日より定番商品28品を改定する予定である。5月にはエトヴォスが79品、6月にはコスメデコルテが89品、イッセイミヤケパルファムが50品を対象にそれぞれスキンケアやヘアケア製品の価格を引き上げる方針を固めている。

外資系ブランドではディオールが187品を対象に価格を改定したほか、ジバンシイも原料価格の変動とグローバル戦略を理由に4月15日から116品の価格を引き上げる計画だ。一方で資生堂の「dプログラム」や韓国コスメの「エスポア」などは、生産効率の向上やブランド認知拡大を目的として戦略的な値下げや価格改定を実施しており、対応が分かれている。

各社が発表した主な製品の価格改定時期と対象品数および改定理由の詳細

ブランド名 改定時期(2026年) 対象品数 主な改定理由
ロート製薬 4月出荷分から順次 38品 原油・エネルギー・物流費の上昇に伴う原材料および包装資材の高騰
ディオール 4月8日から実施済み 187品 原材料価格、製造費用、輸送費用の高騰
ジバンシイ 4月15日から実施 116品 原料の価格変動およびメゾンのグローバル戦略
エトヴォス 5月1日から実施 79品 原材料費、原油高の影響を受けたコスト上昇
コスメデコルテ 6月1日から実施 89品 原材料費や原油価格、物流コストなどの断続的な上昇

Fuel Connect編集部の整理

本記事はエネルギー価格の変動が消費財メーカーの製造コストや物流コストに波及し、最終製品の販売価格へ転嫁される実態を、化粧品業界の具体的な事例を通じて整理したものである。原油価格の上昇が単なる燃料費の増加に留まらず、容器包装に用いられるプラスチック資材や製品原料の調達価格に直接的な影響を及ぼしている状況は、製造業全般のコスト構造を把握する上で重要な指標となる。

各社の価格改定スケジュールや対象品数の規模を把握することは、小売・流通業界の担当者だけでなく、物流コストや燃料調達の影響を注視するサプライチェーン管理の責任者にとっても有用な情報である。原材料高と為替変動という複合的な要因が企業の価格戦略に与える影響は、今後のエネルギー価格の動向次第で他業種においても同様の対応が必要になる可能性を示唆しており、実務上のコスト予測に資する内容といえる。

References

アドブルーの関連コラム