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原油価格100ドル超継続で企業の6割が価格転嫁を実施し経常利益は赤字転落の試算

原油価格100ドル超の継続による企業収益への影響と価格転嫁の動向

東京商工リサーチは2026年4月14日、中東情勢の緊張に伴う原油価格の高騰を受け、国内企業を対象に実施したアンケート調査の結果にもとづく分析内容を公表した。この調査によれば、1バレル100ドルを超える原油高が継続した場合、2026年4月のコスト負担が前年同月比で20%以上増加すると見込む企業が全体の約6割に達している。[1]

コスト上昇率の中央値である20%の増加を前提に試算すると、調査対象企業の経常利益率は従来の8.2%からマイナス10.1%へと大幅に下落し、赤字に転落する見通しである。産業別では、一部のエネルギー開発企業を含む農・林・漁・鉱業を除く9つの主要産業において、経常利益率がマイナスになると予測されている。

原油高への対応策については、回答企業の61.8%が商品やサービスの値上げによる価格転嫁を行うと回答しており、コスト削減で対応する企業の37.8%を大きく上回った。価格転嫁の反映期間は1カ月から3カ月以内とする企業が半数を超える一方で、情報通信業などの特定の産業では反映までに長期間を要する傾向も示された。

原油高騰に伴うコスト負担増の見込みと企業の対応方針

調査項目 調査結果の主要数値・内容
コスト上昇率「20%以上」の見込み 中小企業:58.4%、大企業:58.5%
最も高いコスト上昇率を見込む産業 建設業(70.7%の企業が20%以上の増加を予測)
原油高騰への主な対応策 商品・サービスの値上げ(61.8%)、コスト削減(37.8%)
価格転嫁の反映期間(1-3カ月) 小売業:81.7%、卸売業:72.0%、建設業:70.0%

Fuel Connect編集部の整理

本記事は、中東情勢に起因する原油価格の乱高下が国内企業の収益構造や価格戦略にどのような影響を及ぼしているかを、マクロな視点から定量的に整理したものである。エネルギーコストの上習が燃料費のみならず物流費や原材料費へ波及している事実は、エネルギー調達や車両管理を担う実務者にとって極めて重要な判断指標となる。

特に建設業や運輸業といった燃料消費割合の高い業種においては、コスト増加分が直接的に利益を圧迫する試算が出ているため、早期の価格転嫁や事業構造の見直しが検討課題となる。原材料高に直面する製造業や、契約更新サイクルにより価格改定に時間を要する情報通信業の読者にとっても、自社の収益環境を相対化するための参照データとして有用である。

References

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