News

駒井ハルテックが千葉県富津市に国内初の洋上風力タワー製造拠点を竣工し年間最大30基を製造

駒井ハルテックが千葉県富津市で国内初となる洋上風力タワー製造拠点の竣工式を挙行

駒井ハルテックは2026年4月13日に千葉県富津市の富津工場内において、国内初となる洋上風力発電設備用タワーの本格的な製造拠点の竣工式を千葉県知事らの出席のもとで開催した。この新工場棟では最大厚さ80ミリメートルの鉄製厚板を最大直径10メートルの円筒状に加工および溶接することが可能であり、1万5000キロワット級の大型風車に対応する生産体制を整えている。[1]

当面は年間で20基から30基程度の洋上風力タワーを製造する計画を立てており、国内需要への対応に加えて将来的な海外市場への製品供給も視野に入れながら事業を展開していく方針である。同社がこれまで橋梁建設や中型の陸上風力発電機の生産で培ってきた高度な鋼材加工技術を基盤とし、日本の環境条件に適した国産材料の採用や品質管理を通じてアジア圏の競合企業との差別化を図る。

製造された重量物のタワーは富津工場に隣接する岸壁から海上輸送を用いて直接出荷される仕組みとなっており、主要な原材料である鋼材は近隣に位置する日本製鉄の東日本製鉄所君津地区から調達される予定である。素材供給を担う日本製鉄側も厳しい海洋環境下で使用される部材への要求品質の高さを踏まえ、責任を持って供給に取り組む姿勢を示しており地産地消のサプライチェーンが構築されている。

富津工場新工場棟における洋上風力タワー製造設備の仕様と事業計画

項目 詳細
加工能力 最大板厚80ミリメートル、最大直径10メートルの鉄製厚板加工および溶接
対応機種 出力1万5000キロワット級の大型洋上風力発電用タワー
生産目標 当面は年間20基から30基の製造を目指し海外供給も検討
原材料調達 日本製鉄東日本製鉄所君津地区より鋼材を調達予定

Fuel Connect編集部の整理

国内で洋上風力発電の導入が進む中でネックとなっていた大型タワーの製造拠点が国内に整備されたことは、エネルギー関連のインフラ開発に携わる事業者にとって調達の安定性を高める重要な動向である。特に海上輸送に直結した工場立地と近隣の製鉄所からの素材調達体制は、物流コストの抑制や工程管理の効率化を重視する施工会社やプロジェクト開発担当者にとって有用な情報となる。

自国での製造基盤が確立されることにより日本の特有な気象や海象条件に合致した品質管理手法が導入されることは、長期的な保守点検や維持管理を担う実務者にとっても仕様把握の観点から注目すべき要素である。鋼構造物の加工技術を風車製造に応用する今回の事例は、既存の高度な技術を持つ製造業者が再生可能エネルギー分野へ参入し、サプライチェーンを強固にする具体的なモデルケースとして整理できる。

References

アドブルーの関連コラム