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KSエナジーが宮崎県の低圧太陽光をFIP転換し国内初のDCリンク方式蓄電池を導入

KSエナジーが宮崎県の低圧太陽光発電所をFIPへ転換し蓄電池を導入

肥後銀行の100%子会社であるKSエナジーは、宮崎県小林市で運用している計9カ所の低圧事業用太陽光発電所を固定価格買取制度からフィード・イン・プレミアムへと転換し、収益性の向上を目指すプロジェクトに着手した。この事業においては、テンサーエナジーがアグリゲーション業務を受託し、AIを活用した発電量予測や電力市場価格予測に基づく蓄電池のリアルタイム制御などを実施することが2026年4月15日に発表された。[1]

本プロジェクトで導入される蓄電池システムには、太陽光パネルと蓄電池を同じ直流バスで直接接続するDCリンク方式が採用されており、パワーコンディショナーによる交流への変換回数を1回に抑えることで変換ロスの低減を図る。従来のACリンク方式と比較して約5%の変換効率向上が見込まれるほか、パワーコンディショナーの共有によって高圧盤や保護機器などの設備構成を簡素化し、導入コストの抑制も実現する。

蓄電池の設備容量は1カ所あたり430kWhとなっており、DCリンク方式の利点を活かして太陽光パネルの過積載分にあたる余剰電力を直接充電することで、電力の出力抑制が発生する状況においてもエネルギーの有効活用が可能となる。この低圧電源のFIP転換におけるDCリンク方式蓄電池の導入は国内初の事例とされており、2026年下期からの運転開始に向けて運用の最適化が進められる予定である。

DCリンク方式とACリンク方式の構成および変換効率の比較

比較項目 DCリンク方式(本案件) ACリンク方式(従来型)
変換ロスの低減 交流への変換を1回に抑制し約5%低減 太陽光と蓄電池で個別に変換を行うため損失大
主要設備の構成 パワーコンディショナーを太陽光と蓄電池で共有 太陽光用と蓄電池用で個別のパワーコンディショナーが必要
過積載電力の活用 DCバス上の余剰電力を直接蓄電池へ充電可能 交流定格による出力カットにより活用に制約あり
導入対象の規模 低圧事業用太陽光発電所(9カ所) 一般的な事業用太陽光発電設備

Fuel Connect編集部の整理

本件は、既存の低圧太陽光発電資産をFIP制度へ移行させることで市場価格に連動した売電収益の最大化を図る事例であり、蓄電池の制御技術が発電事業の収益性に直結する実態を示している。エネルギーマネジメントを担当する実務者や分散型電源の活用を検討する企業にとっては、DCリンク方式による設備簡素化と変換効率の向上が投資判断における重要な技術的選択肢となり得る。

特に卸電力市場の価格変動を活用するアグリゲーション業務の重要性が高まっており、AIモデルを用いた予測精度が低圧電源の資産価値を左右する段階に入っていることが客観的に確認できる。再エネの主力電源化が進む中で、出力抑制の回避や系統安定化への寄与を目指す発電事業者や保守点検に関わる技術者にとって、本プロジェクトの運用実績は今後の設備更新の指針となる。

References

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