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厚労省が医薬品の費用対効果評価による価格調整範囲の拡大を提案し創薬3団体が再考を要請

厚労省が医薬品の価格調整範囲拡大を提案、国内外の創薬3団体が再考を要請

2026年10月22日、時事メディカルは、厚生労働省が中央社会保険医療協議会の費用対効果評価専門部会で医薬品・医療機器の価格調整範囲を広げる案を示し、日本製薬工業協会など国内外の創薬3団体が共同声明を通じて再考を求めた動きを報じた。同部会は提案をおおむね了承し、2027年度の薬価中間年改定に向けて具体的な制度設計を検討する。[1]

厚労省の提案は、既存の治療方法と比較して生存期間や生活の質への追加的な効果が確認されず、費用が増えると判定された医薬品・医療機器について、従来の有用性系加算を中心とした調整方法から価格全体を対象とする方法へ見直す内容である。価格調整後の下限は価格全体の85%を基本として議論し、2026年4月以降に評価結果が中医協へ報告された品目には新ルールの適用を一時的に保留する特例を設ける。

日本製薬工業協会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会の3団体は、費用対効果評価を終えた特許医薬品57品目のうち45品目で薬価が引き下げられ、引き上げられた品目はなかったと説明し、価格調整範囲の拡大を再考するよう求めた。3団体は米国の最恵国待遇価格政策による国際的な薬価形成への影響にも言及し、日本での新薬開発や市場投入に関する企業判断との関係を踏まえた議論を求めている。

費用対効果評価制度の見直し案と創薬3団体の主張

項目 詳細
提案主体 厚生労働省
審議機関 中央社会保険医療協議会の費用対効果評価専門部会
価格調整の対象 既存の治療方法に対する追加的な有用性が示されず、費用が増えると判定された医薬品・医療機器
現行の調整方法 有用性系加算に一定の係数を適用して価格調整幅を算定
提案された調整方法 既存の治療方法との1日当たりの費用差に応じて価格全体を調整
価格調整後の下限 価格全体の85%を基本に検討
新ルールの適用特例 2026年4月以降に評価結果が中医協へ報告された品目は、具体的方法が定まるまで適用を保留
今後の制度設計 2027年度の薬価中間年改定に向けて検討
創薬3団体 日本製薬工業協会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会
評価済み医薬品の価格調整実績 特許医薬品57品目のうち45品目で薬価引き下げ、引き上げは0品目と3団体が説明
創薬3団体の要請 価格調整範囲拡大の再考、薬価引き下げの当面の凍結、制度面・技術面の検討
国際的な薬価政策との関係 米国の最恵国待遇価格政策において日本が価格比較の参照国となっている

Fuel Connect編集部の整理

今回の報道は、医薬品・医療機器の費用対効果評価に基づく価格調整の対象範囲を広げる厚生労働省の提案と、国内外の創薬企業団体による制度運用への意見を整理するものであり、2027年度の薬価中間年改定に向けた制度設計の検討段階に位置づけられる。価格調整の基準、既存の治療方法との費用比較、価格の下限、評価結果が報告済みの品目に対する特例などが検討対象となっており、医薬品の価格設定と公的医療保険制度の運用に関係する内容である。

製薬企業の研究開発、薬事、事業企画、価格戦略、医薬品の市場投入計画を担当する読者にとっては、費用対効果評価制度の適用範囲や価格調整方法の変更案、創薬3団体が示した意見を区別して把握するための情報となる。医療機器メーカー、医療保険制度に関わる担当者、医薬品流通企業などにとっても、国内の価格調整制度と米国の最恵国待遇価格政策との関係、特許期間中の医薬品価格に関する政策議論を確認する際の対象事項となる。

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References

  1. ^ 時事メディカル. 「厚労省が医薬品の価格調整範囲拡大を提案、国内外の創薬3団体が再考を要請」. https://medical.jiji.com/topics/amp/4518.

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