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コスモエコパワーと富士電機がバーチャルPPA締結し静岡の風力発電所から環境価値を供給

コスモエコパワーと富士電機がバーチャルPPAを締結し風力発電由来の環境価値を取得

コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモエコパワーと富士電機は、静岡県掛川市に建設中の遠州風力発電所を活用したバーチャルPPAを締結したことを2026年4月20日に発表した。この契約に基づき、富士電機は自社の生産拠点である松本工場において年間約1,000万kWh相当の再生可能エネルギー由来の環境価値を2027年度上半期の稼働開始以降に順次受け取る予定である。[1]

富士電機は「環境ビジョン 2050」の中で2030年度の全社電力使用量における再生可能エネルギー比率を55%まで高める目標を掲げており、今回の契約はその達成に向けた重要な施策の一環として位置付けられている。本件によるCO2排出削減量は年間で約4,210tと見込まれており、これは一般家庭約1,700世帯分の年間排出量に相当する規模の脱炭素化を実現する見通しである。

コスモエコパワーは2050年のカーボンネットゼロ実現を目指して風力発電の開発と供給拡大を推進しており、今回の富士電機との連携を通じて再生可能エネルギーの普及を加速させる方針を示した。同社は今後も脱炭素化を推進する需要家企業との連携を強化することで、発電設備の容量確保と地域社会の持続的な発展に寄与していくとしている。

遠州風力発電所の設備概要とバーチャルPPAによる環境価値譲渡の規模

項目 詳細
供給源となる施設 遠州風力発電所(静岡県掛川市)
発電設備容量 6,330kW(4,220kW×2基を出力抑制)
稼働開始予定時期 2027年度上半期
環境価値譲渡量 年間約1,000万kWh相当
CO2削減見込量 年間約4,210t
価値の受取対象 富士電機株式会社 松本工場(長野県松本市)

Fuel Connect編集部の整理

本件は発電事業者と需要家が直接的な電力供給を伴わずに環境価値のみを取引するバーチャルPPAの事例であり、再生可能エネルギーの調達手段を多様化させる実務的な動向として注視される。製造業の生産拠点におけるカーボンニュートラル化はサプライチェーン全体に影響を及ぼすため、エネルギー調達の最適化を検討する企業担当者にとって参照すべき情報である。

静岡県での風力発電事業による環境価値を長野県の工場で活用する枠組みは、地理的制約を超えた再エネ導入を可能にするものであり、広域での電力・環境価値管理が求められる物流や製造インフラにおいて重要な示唆を与える。事業継続計画や環境目標の達成を目指す組織において、既存の送配電網を活用しながら環境負荷を低減する具体的な手法として把握しておくことが有用である。

References

  1. ^ マイナビニュース. 「コスモエコパワーと富士電機がバーチャルPPAを締結し風力発電由来の環境価値を取得」. https://news.mynavi.jp/article/20260420-4350179/.

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